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講義概要/Course Information
2024/12/03 現在

科目基礎情報/General Information
授業科目名
/Course title (Japanese)
微分積分学第二
英文授業科目名
/Course title (English)
Calculus Ⅱ
科目番号
/Code
開講年度
/Academic year
2011年度 開講年次
/Year offered
1/2/3/4
開講学期
/Semester(s) offered
後学期 開講コース・課程
/Faculty offering the course
情報理工学部
授業の方法
/Teaching method
講義 単位数
/Credits
2
科目区分
/Category
専門科目 - 理数基礎科目 - 必修科目
開講類・専攻
/Cluster/Department
情報理工学部
担当教員名
/Lecturer(s)
石田 晴久
居室
/Office
東1-501
公開E-mail
/e-mail
ishida@im.uec.ac.jp
授業関連Webページ
/Course website
なし
更新日
/Last update
2011/02/17 17:52:32 更新状況
/Update status
公開中
/now open to public
講義情報/Course Description
主題および
達成目標(2,000文字以内)
/Themes and goals(up to 2,000 letters)
 各学科の専門科目を受講するにあたり,数学的なバックグラウンド(微分積分学と線形代数学)は不可欠である.微分積分学は,自然科学を語る「言葉」であり,その意味で現代の科学技術の基礎を支えている.

 微分積分学第二では,微分積分概念の多変数関数へ拡張である「偏微分」「重積分」の基礎的事項(定義,計算法,応用)を学習する.2変数の場合を主眼とするが,適宜,一般変数(特に3変数)の場合も扱う.また重積分に関連して「線積分」にも言及する.
前もって履修
しておくべき科目(1,000文字以内)
/Prerequisites(up to 1,000 letters)
微分積分学第一
前もって履修しておくこ
とが望ましい科目(1,000文字以内)
/Recommended prerequisites and preparation(up to 1,000 letters)
数学演習第一,線形代数学第一
教科書等(1,000文字以内)
/Course textbooks and materials(up to 1,000 letters)
教科書:三宅 敏恒 著『入門 微分積分』(培風館)
参考書:南・笠原・若林・平良 共著『明解 微分積分』(数学書房)
    宮島 静雄 著『微分積分学II』(共立出版) 
    杉浦 光夫 著『解析入門I, II』(東京大学出版会)
    小平 邦彦 著『解析入門II』(岩波書店)
    M. スピヴァック 著・齋藤 正彦 訳『多変数の解析学』(東京図書)
授業内容と
その進め方(2,000文字以内)
/Course outline and weekly schedule(up to 2,000 letters)
(a) 授業内容

第1回:内容紹介,多変数の関数
第2回:偏微分と全微分
第3回:合成関数の微分,ヤコビアン
第4回:高次の偏導関数,テーラーの定理
第5回:多変数関数の極値
第6回:陰関数の定理
第7回:偏微分のまとめ,補足
第8回:中間試験とその解説
第9回:重積分の定義
第10回:重積分と累次積分
第11回:重積分の変数変換
第12回:線積分とグリーンの定理
第13回:体積・曲面積
第14回:*ガンマ関数とベータ関数,*広義の重積分
第15回:重積分のまとめ,補足
【注】講義の進度は多少前後することがある.
 また,*印の項目は省略されることがある.

(b) 授業の進め方

 授業は基本的に板書によって進められる.
実務経験を活かした
授業内容
(実務経験内容も含む)
/Course content utilizing practical experience
授業時間外の学習
(予習・復習等)(1,000文字以内)
/Preparation and review outside class(up to 1,000 letters)
 授業時間外の学習なしに,講義中に講義内容のすべてを理解することは不可能であることを認識してほしい.授業時間外に,講義の復習をすると同時に,教科書の演習問題等を実際に解いてみる作業が求められる.
成績評価方法
および評価基準
(最低達成基準を含む)
(1,000文字以内)
/Evaluation and grading
(up to 1,000 letters)
(a) 評価方法

・数学演習第二で実施される2回の統一試験の成績(微積に対応する部分)50%
・各教員の講義での評点 50% (中間試験と期末試験の結果による)
(但し、再履修学生は講義のみで評価する)

(b) 評価基準

 多変数の微積分(偏微分,重積分)の定義および基本的計算法則を理解し,簡単な関数に対して適用できることを合格の基準とする.
オフィスアワー:
授業相談(1,000文字以内)
/Office hours(up to 1,000 letters)
 東1号館,501号室,月曜,5時限を原則とします.但し,この時間に都合がつかない場合には,数日前に電子メールで来室予約をとった上で居室を訪問されたい.電子メールでの質問は固くお断りします.当該授業の内容以外の質問や相談には応じませんので悪しからず.
学生へのメッセージ(1,000文字以内)
/Message for students(up to 1,000 letters)
 この講義では前学期の「微分積分学第一」で学習した,1変数関数の微分・積分法の続きとして,多変数関数の微分・積分法についての基礎的内容を解説します.
 まず前半で多変数(特に2変数,3変数)の関数の極限や微分(偏微分・全微分)を学びます.多変数関数とは複数の独立変数をもっている関数ということで,1つの独立変数についての微分が“偏微分”です.1変数関数の微分に相当するのは多変数関数では“全微分”で,1変数の場合と同様に関数のグラフを考えたときに,その曲面の接平面の傾きを与えるという幾何的な意味があります.多変数の場合にも合成関数を導入することで様々な種類の多変数関数に微分法が適用できるようになります.その合成関数の微分法の計算規則が“連鎖律”というもので,この計算法をしっかり身につけることが応用上も大事です.1点の近くでの関数値の変化の様子を調べるのに有用なテーラー展開を多変数関数でも考えます.多変数関数のテーラー展開は一見,複雑に思えるかも知れませんが,それは変数が多いせいで,“多重指数”なるもので書き表せば,見かけ上は1変数関数と同じ形式になります.高等学校で1変数関数の場合に学んだように,多変数関数にも極値問題が考えられ,最大・最小の問題へと応用されます.
 後半では多変数関数の積分である“重積分”の計算法を説明します.重積分は“累次積分”という1変数の積分に書き直して計算されます.このとき被積分関数の形が複雑だと、後の計算が上手く行きません.そこで1変数関数の場合と同様に変数の置換(変換)をして被積分関数の形を原始関数が求められる形にします.この種の積分計算は幾つかの典型的なパターンがありますので,数十題の計算問題を反復して解く練習をして,すらすら解けるようにしておけば試験対策になると思います.毎回,必ず復習することが大切です.
その他
/Others
なし
キーワード
/Keywords
◆偏微分,偏導関数,全微分,ヤコビアン,接平面,法線,テーラーの定理,極値問題,偏微分作用素,ラプラシアン,陰関数,条件付き極値,ラグランジュの未定乗数法 ◆重積分,累次積分,変数変換,極座標,線積分,グリーンの定理,曲面積