シラバス参照 |
講義概要/Course Information |
科目基礎情報/General Information |
授業科目名 /Course title (Japanese) |
解析学 | ||
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英文授業科目名 /Course title (English) |
Analysis | ||
科目番号 /Code |
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開講年度 /Academic year |
2011年度 | 開講年次 /Year offered |
1/2/3/4 |
開講学期 /Semester(s) offered |
後学期 | 開講コース・課程 /Faculty offering the course |
情報理工学部 |
授業の方法 /Teaching method |
講義 | 単位数 /Credits |
2 |
科目区分 /Category |
専門科目 - 理数基礎科目 - 必修科目 | ||
開講類・専攻 /Cluster/Department |
情報理工学部 | ||
担当教員名 /Lecturer(s) |
池田 和正 | ||
居室 /Office |
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公開E-mail |
ia490068@edu.cc.uec.ac.jp | ||
授業関連Webページ /Course website |
なし | ||
更新日 /Last update |
2011/02/19 13:44:53 | 更新状況 /Update status |
公開中 /now open to public |
講義情報/Course Description |
主題および 達成目標(2,000文字以内) /Themes and goals(up to 2,000 letters) |
級数(関数項級数を含む)の基本的な扱いと微分方程式の解法を主題とする.級数は,関数論,フーリエ級数論の基礎となり,また,微分方程式は言うまでもなく,自然科学,工学の現象を説明する最も基本的な道具である.その意味で,この科目は、微分積分学第一(1変数の微積分)に基礎を置く、より実践的な微分積分の分野であるといえる. 具体的には,「級数」では,級数の基本的扱いを学んだ後,多項式の自然な拡張である整級数(べき級数)の基本的性質,計算法を学び,初等関数のより深い理解を目指す.「微分方程式」では,1階微分方程式の解を具体的に求めるための初等解法(いわゆる求積法),および定数係数線形微分方程式の一般的解法を学ぶ. (1) ブザーの音, 曲がり道での自転車の車体傾斜, 大豆価格の変動など様々な日常現象が微分方程式で予想できます. 当然, 大学の専門課程や大学院の授業で利用され, 社会に出てからも応用されます. 簡単な微分方程式が解けるようになること, その際に出てくる級数の扱いに慣れること. (2) 数学的, 論理的に書かれている文章を速く正確に読み取れ, また, 記述することができるようになること. (3) 溢れる情報の中から, 適切なものを選択し, 真実性を検証し, 正しく判断できる推論能力を育成すること. そのために, 与えられたものの真偽を疑い, 根本から洗い直し, 再構築する態度を身につける. |
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前もって履修 しておくべき科目(1,000文字以内) /Prerequisites(up to 1,000 letters) |
微分積分学第一 |
前もって履修しておくこ とが望ましい科目(1,000文字以内) /Recommended prerequisites and preparation(up to 1,000 letters) |
数学演習第一,線形代数学第一 |
教科書等(1,000文字以内) /Course textbooks and materials(up to 1,000 letters) |
共通教科書:三宅 敏恒 著『入門 微分積分』(培風館)[微分積分学の教科書] 2010年度は以下の本を用いる. これは, 他年度のものとは異なるので注意すること. 杉山昌平著「工学系のための微分方程式」実教出版 2000円, 978-4-407-02154-7 |
授業内容と その進め方(2,000文字以内) /Course outline and weekly schedule(up to 2,000 letters) |
(a) 授業内容 第1回:内容紹介,数列の復習,級数の定義 第2回:正項級数の収束判定 第3回:絶対収束と条件収束,交項級数 第4回:整級数の収束,収束半径 第5回:整級数の性質(*関数列・関数項級数の一様収束) 第6回:関数の整級数展開 第7回:級数のまとめ,補足 第8回:中間試験とその解説 第9回:微分方程式の例,*正規形微分方程式の解の存在 第10回:1階の微分方程式の求積法I (変数分離形,同次形,1階線形微分方程式) 第11回:1階の微分方程式の求積法II(完全微分形など) 第12回:*線形微分方程式の基本性質(解空間,基本解など) 第13回:定数係数線形微分方程式の解法I (斉次方程式の基本解) 第14回:定数係数線形微分方程式の解法II(非斉次方程式の特殊解,一般解) 第15回:微分方程式のまとめ,補足 【注1】講義の進度は多少前後することがある.また,*印の項目は省略されることがある. 【注2】クラスによっては第1回~第7回(級数)と第8回~第15回(微分方程式)の 順序を入れ換えることがある. (b) 授業の進め方 教科書に沿って進め, 60分講義, 30分小テストをする予定です. 試験は最も効率的な講義です. 他人の話を聞いたり, 本を読むより, 自分の頭で 問題を考えて, 自分の手を動かして計算した方がずっと理解が 進むので, 中間試験を複数回やったこともあるのですが, 作問や採点に膨大な手間がかかるため止めました. その代わりの小テストです. 授業に集中してもらうため, プリントは配ったとしても1枚とする. 他人のノートの複写などの資料を集めて安心してしまうことのないように. |
実務経験を活かした 授業内容 (実務経験内容も含む) /Course content utilizing practical experience |
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授業時間外の学習 (予習・復習等)(1,000文字以内) /Preparation and review outside class(up to 1,000 letters) |
授業時間外の学習なしに,講義中に講義内容のすべてを理解することは不可能であることを認識してほしい.授業時間外に,講義の復習をすると同時に,教科書の演習問題等を実際に解いてみる作業が求められる. どの授業もそうですが, わからなくても, 易しすぎても サボらないこと. ひとたび出なくなると, どんどん欠席するようになって, 夕方まで寝てる→留年→中退 という悪循環に陥りがちです. 大学の数学は, 当然, 高校より難しいのですが, 日本の大学では, 数学の授業が1科目当たり週1コマしかありません. しかも, 高校に比べて1クラスの人数は圧倒的に多くなっています. したがって, 高校では授業だけで理解できた人も, 大学では, 予習や復習が必要になることが多いです. 古文書を解読するように教科書を読むよりは, 教科書の内容を自分なりの言葉に書き直したり, 具体例を自分の手で構成すると, 楽に理解できます. 予習では, 教科書の該当箇所を事前に読んで, 問題を解く. 授業では, 予習でわからなかった所に意識を集中して聞く. 復習では, 予習のときにできなかった問題を, 何も見ないで 再度解くことを試みるとよい. こうすると, 効率的に「自ら生きる力」が身に付きます. |
成績評価方法 および評価基準 (最低達成基準を含む) (1,000文字以内) /Evaluation and grading (up to 1,000 letters) |
(a) 評価方法 小テスト約30%, 中間試験約35%, 期末試験約35%の割合で評価する. 中途の成績に応じてレポートを課す人が出ることもある. 小テストは出欠の確認を兼ねるので, できなくても必ず提出すること. 人の話を聞くのは勉強の内に入らないから自分でやれという先生と, 授業に出てちゃんとノートを取れという先生と2種類いると思います. 前者の立場では出席点は不要ですが, 後者の立場では出席点を評価する ことになります. この授業では後者の立場をとります. (b) 評価基準 無限級数の収束発散の判定,整級数の収束半径の計算,関数の整級数展開が,比較的単純な例に対して実行できる.また,変数分離形の微分方程式,2階の定数係数線形微分方程式の一般解の計算法が理解されていることを合格の基準とする. |
オフィスアワー: 授業相談(1,000文字以内) /Office hours(up to 1,000 letters) |
特に設けない. |
学生へのメッセージ(1,000文字以内) /Message for students(up to 1,000 letters) |
2009年度の日本のGDP(国内総生産)を調べると, 名目, 自国通貨ベースで 1992年の額にまで低下しています. その間, アメリカは2.3倍に, 中国は5倍に伸びています. 国内の仕事が減るということは, 国内に就職口が無いことを意味しますから, 由々しき事態です. こうした時代に頼りになるのは, 自分自身の能力です. 3年生になると, エントリーシートの書き方や, 面接の受け答えの仕方を慌てて対策 する人がいます. しかし, こうした付け焼刃的な方法では, 進学や就職先の 人事担当者をごまかすことはできません. 1,2年生の今から, 日々真面目に努力して, 真の実力を身に付けてください. 他科目もしっかり勉強して「優」の割合が3分の2以上になるように 頑張って欲しいです. i. 便所は休憩中に行っておくこと. ii. 授業中に歩き回ったり, 無駄口をしないこと. iii. 授業中にメールやwebの閲覧, ゲーム, 飲食喫煙などしないように. iv. 教室内を無許可撮影, 録音などしないように. v. 教室に私物やごみを置きっぱなしにしないように. |
その他 /Others |
【試験時の注意】 I. 訂正等がある場合, 前の黒板のみに書いて告知します. 良く見えるよう前の方に座ること. II. メモなどを机の中や椅子の下に置かず, 鞄の中にしまい口を閉めること. III. 周りの人の答案を見たり, 見せたり, 見られたりしてはいけません. IV. 携帯や電子辞書のスイッチは切ること. 電卓, 時計としての使用も認めません. V. 写真のついた学生証, 忘れた場合は事務の発行する仮学生証などを机上に置くこと. VI. 成績を付けるためには, 正確な名前と番号が必要になります. 教官名は不要です. VII. 答えだけでなく, 解答用紙に収まる程度の簡潔な説明も書くこと. VIII. 解く順番は自由ですが, 問題番号順に書くこと. IX. -が薄く残っているなど複数通りに読める解答は不正解とします. X.答がどこにあるかを四角で囲むなどして明示すること. XI. 解答用紙のみを回収します. 返却はしません. XII. 解答用紙を枚数管理するので, 過不足なく提出すること. 複数枚の場合はちぎらないこと. XIII. 自分の書いたことを忘れる人は, 自己採点用に別紙に答を転記しておいて下さい. XIV. 個別の得点は不開示です. 反対者がいなければ一括開示します. XV. 追試, 再試, 期末後のレポート課題は行ないません. XVI. 進級, 進学, 就職の都合での成績の変更は行いません. XVII. 次回の定期試験の範囲は今回の試験より後に講義した内容となります. (学内連絡教員:山田(裕) yyyamada@e-one.uec.ac.jp) |
キーワード /Keywords |
◆級数,正項級数,等比級数,コーシーの判定法,ダランベールの判定法,絶対収束,整級数,収束半径,テーラー展開 ◆微分方程式,正規形,変数分離形,同次形,1階線形微分方程式,完全微分形,積分因子,特殊解,一般解,斉次方程式,特性方程式 |