シラバス参照 |
講義概要/Course Information |
科目基礎情報/General Information |
授業科目名 /Course title (Japanese) |
暗号理論特論 | ||
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英文授業科目名 /Course title (English) |
Advanced Topics on Cryptography | ||
開講年度 /Academic year |
2012年度 | 開講年次 /Year offered |
全学年 |
開講学期 /Semester(s) offered |
後学期 | 開講コース・課程 /Faculty offering the course |
博士前期課程、博士後期課程 |
授業の方法 /Teaching method |
講義 | 単位数 /Credits |
2 |
科目区分 /Category |
大学院専門教育科目 - 専門展開科目 | ||
開講類・専攻 /Cluster/Department |
総合情報学専攻、情報・通信工学専攻 | ||
担当教員名 /Lecturer(s) |
阿部 正幸 | ||
居室 /Office |
非常勤講師 | ||
公開E-mail |
kazuo.ohta atmark uec.ac.jp (連絡教員:太田) | ||
授業関連Webページ /Course website |
http://ron.inf.uec.ac.jp/class/advanced_topics_on_cryptography/12/ | ||
更新日 /Last update |
2012/09/28 17:19:19 | 更新状況 /Update status |
公開中 /now open to public |
講義情報/Course Description |
主題および 達成目標(2,000文字以内) /Themes and goals(up to 2,000 letters) |
電子署名は現代暗号の中心的なテーマの一つであり、デジタルコンテンツの安全な流通に必須の基盤技術である。その安全性について定式化の理念および、安全な署名方式の構築技術と安全性の証明技法を理解することを目的とする。 |
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前もって履修 しておくべき科目(1,000文字以内) /Prerequisites(up to 1,000 letters) |
離散数学(3学期), 暗号理論(6学期) |
前もって履修しておくこ とが望ましい科目(1,000文字以内) /Recommended prerequisites and preparation(up to 1,000 letters) |
数論アルゴリズム(5学期) |
教科書等(1,000文字以内) /Course textbooks and materials(up to 1,000 letters) |
「Digital Signatures」Jonathan Katz 著 Springer社, ISBN 978-0-387-27711-0 |
授業内容と その進め方(2,000文字以内) /Course outline and weekly schedule(up to 2,000 letters) |
基本的な安全性の概念を紹介し、それらの概念間の関係を示す。古典的・理論的な構成方法から近年に確立された方法までを紹介し、計算量的仮定・モデル・アプローチの異なる様々な安全性証明を説明する。(章番号は上記の教科書に準ずる。) 1. 記法(Sec.1.1.2)、署名の定義(Sec.1.3)、RSA具体例、OTS定義、Pedersen具体例 2. 安全性定義(Sec.1.5)、安全性概念間の関係(Sec.1.6) 3. Security Amplification: RMA-CMA, NACMA-CMA変換(Sec.1.7) 4.一般的仮定に基づく方式: 一方向性関数・置換(Sec.2.1.1)、Lamport のOTS(Sec.3.1) 5. Tree-based 署名(1) : OTSを使ったTree-based署名(Sec.3.2.2) 6. Tree-based 署名(2) : Craw-Free Permuation を使った署名(GMR署名, Sec.2.1.3) 7. FDH署名(1) : FDH署名(Sec.7.1) 8. FDH署名(2) : Probabilistic FDH署名(Sec.7.3) 9. Strong-RSA問題に基づく方式(1) : GHR署名(Sec.4.3.5) 10. 中間のまとめ: 講義の前半の内容を確認します(太田が担当).課題を出します. 11. Bliniear Group 上の方式(1) : BLS署名 (Sec.7.1.1) 12. Bliniear Group 上の方式(2) : Boneh-Boyen署名 (Sec.5.2) 13. Bliniear Group 上の方式(3) : Waters Hash-based署名(Sec.5.3) 14. Bliniear Group 上の方式(4) : Leuko-Waters Dual-System 署名 15. Bliniear Group 上の方式(5) : DLIN仮定に基づく Dual-System 署名 |
実務経験を活かした 授業内容 (実務経験内容も含む) /Course content utilizing practical experience |
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成績評価方法 および評価基準 (最低達成基準を含む) (1,000文字以内) /Evaluation and grading (up to 1,000 letters) |
出席状況および課題に対するレポートの成績による. (帰着技法による安全証明の考え方を理解していることを,最低達成基準とする) |
オフィスアワー: 授業相談(1,000文字以内) /Office hours(up to 1,000 letters) |
非常勤講師のために,特に設けません. 履修に関する相談は,連絡教員である太田和夫が受けます. 太田のオフィスアワーは金曜日の2限.事前に kazuo.ohta atmark uec.ac.jp で要予約. |
学生へのメッセージ(1,000文字以内) /Message for students(up to 1,000 letters) |
本講は電子署名をテーマとしていますが、ここで学ぶ証明理論は現代暗号における安全性証明の基礎となる理論で、大部分が他のテーマに共通しています。個々の方式は素因数分解問題や楕円曲線上の離散対数問題に関連していますが、講義はそれらの数理に関する深い知識を前提とせず、むしろ、証明の論理を一段一段積み上げることのできる論理的思考力を期待しています。 |
その他 /Others |
学部科目離散数学第一/第二,アルゴリズム・データ構造. 大学院の科目では,計算機科学特論,理論計算機科学特論などを合わせて聴講すると,さらに理解が深まります. この講義で扱う内容は,論理的な思考に必要となる基本的な概念です.抽象的な対象を扱うことになりますので,予習・復習をしっかりと行なうようにしてください. |
キーワード /Keywords |
公開鍵暗号,安全性証明,帰着技法,電子署名,素因数分解問題,楕円曲線暗号 |