シラバス参照 |
講義概要/Course Information |
科目基礎情報/General Information |
授業科目名 /Course title (Japanese) |
暗号理論特論 | ||
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英文授業科目名 /Course title (English) |
Advanced Topics on Cryptography | ||
開講年度 /Academic year |
2013年度 | 開講年次 /Year offered |
全学年 |
開講学期 /Semester(s) offered |
後学期 | 開講コース・課程 /Faculty offering the course |
博士前期課程、博士後期課程 |
授業の方法 /Teaching method |
講義 | 単位数 /Credits |
2 |
科目区分 /Category |
大学院専門教育科目 - 専門展開科目 | ||
開講類・専攻 /Cluster/Department |
総合情報学専攻、情報・通信工学専攻 | ||
担当教員名 /Lecturer(s) |
太田 和夫 | ||
居室 /Office |
東3-928 | ||
公開E-mail |
kazuo.ohta@uec.ac.jp | ||
授業関連Webページ /Course website |
なし | ||
更新日 /Last update |
2013/10/22 14:57:01 | 更新状況 /Update status |
公開中 /now open to public |
講義情報/Course Description |
主題および 達成目標(2,000文字以内) /Themes and goals(up to 2,000 letters) |
現代暗号理論は,計算量理論と情報理論に基づいた2通りの体系に分類できる. それぞれの体系についてテーマを選択して,基礎知識から説明を解き起こして,応用にまで言及する.定式化の理念および安全の証明方法などの考え方が理解できることを目標とする. |
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前もって履修 しておくべき科目(1,000文字以内) /Prerequisites(up to 1,000 letters) |
離散数学第一/第二,アルゴリズム・データ構造,暗号理論,情報理論 |
前もって履修しておくこ とが望ましい科目(1,000文字以内) /Recommended prerequisites and preparation(up to 1,000 letters) |
計算科学特論,理論計算機科学特論,情報数理特論などを合わせて聴講すると,さらに理解が深まります. |
教科書等(1,000文字以内) /Course textbooks and materials(up to 1,000 letters) |
前半の授業で使用する資料などは,授業中に配布あるいはURLを紹介します. 後半の授業では,次の教科書を使う. [教科書]なし [参考書] 「現代暗号」 岡本,山本 産業図書 ISBN4-7828-5353-X 「公開鍵暗号の数理」 森山,西巻,岡本 共立出版 ISBN978-4-320-01951-5 Cover-Thomas, "Elements of Information Theory," Wiley-InterScience, 2006. ISBN-13: 978-0471241959 山本・古賀・有村・岩本(訳): 情報理論ー基礎と広がり,共立出版,2012. ISBN-13: 978-4320123007 |
授業内容と その進め方(2,000文字以内) /Course outline and weekly schedule(up to 2,000 letters) |
前半ではゼロ知識証明,デジタル署名の基本概念を講義したのち, ゼロ知識証明からデジタル署名を構成する方法を紹介する。 後半では,情報理論的安全性概念と計算量的安全性概念に関する関係を説明し,情報理論的暗号理論の最も基礎的なプロトコルの一つである盗聴通信路(wiretap channel)について説明する. 授業内容: 第1回(10/1):ガイダンスと前提知識の確認(論理記号,同値類,剰余演算,論法など) 第2回(10/8):情報セキュリティ概論:公開鍵暗号の観点から(講義で扱う話題の位置づけの把握) 第3回(10/22):本人確認法の脅威のモデル化(現実の攻撃者を抽象化して捉える考え方の習得) 第4回(10/29):ゼロ知識証明(ZKIP)の定式化(定式化から直観的意味の連想) 第5回(11/5):対話型証明(IP)の実例(平方剰余(QR)問題のIP) 第6回(11/12):ゼロ知識(ZK)性の証明(数学的帰納法の復習) 第7回(11/19): J専攻主催の就職説明会が開かれますので参加してください. 第8回(11/26):Fiat-Shamir署名方式(署名の安全性:現実の攻撃者を抽象化してとらえる考え方の復習) 第9回(12/3):署名の安全性の定式化とFS署名の安全性証明(対偶論法,帰着技法の習得.課題の確認など) 第10回(12/10):情報理論的な安全性概念と計算量的な安全性概念(識別不可能性,強秘匿性,統計的安全性の関係) 第11回(12/17):使い捨て暗号の解析(情報理論の復習を兼ねて) 第12回 (1/7) :通信路符号化符号化定理(情報理論の復習を兼ねて) 第13回 (1/14):通信路符号化と盗聴通信路(1):安全性概念と符号化法 第14回 (1/21):通信路符号化と盗聴通信路(2):符号化方法の評価: 第15回 (1/28):通信路符号化と盗聴通信路(3):最適性の証明(不可能性・逆定理) |
実務経験を活かした 授業内容 (実務経験内容も含む) /Course content utilizing practical experience |
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成績評価方法 および評価基準 (最低達成基準を含む) (1,000文字以内) /Evaluation and grading (up to 1,000 letters) |
レポートと,授業中の講義へ貢献度(質問に対する回答状況など)を考慮して総合的に評価する. |
オフィスアワー: 授業相談(1,000文字以内) /Office hours(up to 1,000 letters) |
特に設けない.質問等があるときは事前にメールでアポイントメントを取ってから研究室を訪問すること. |
学生へのメッセージ(1,000文字以内) /Message for students(up to 1,000 letters) |
論理的な思考ができていること.キッチリと論文を読む習慣が身につくように指導したい.RSA法などの公開鍵暗号の知識を前提とします. |
その他 /Others |
なし |
キーワード /Keywords |
情報セキュリティ,計算量理論,公開鍵暗号,本人確認,デジタル署名,証明可能安全性, 盗聴通信路,識別不可能性,強秘匿性,統計的安全性. |