シラバス参照 |
講義概要/Course Information |
科目基礎情報/General Information |
授業科目名 /Course title (Japanese) |
王朝物語の精神史 | ||
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英文授業科目名 /Course title (English) |
The Spiritual History of Heian-Monogatari | ||
科目番号 /Code |
HSS507z | ||
開講年度 /Academic year |
2019年度 | 開講年次 /Year offered |
3/4 |
開講学期 /Semester(s) offered |
前学期 | 開講コース・課程 /Faculty offering the course |
情報理工学域 |
授業の方法 /Teaching method |
講義 | 単位数 /Credits |
2 |
科目区分 /Category |
総合文化科目 | ||
開講類・専攻 /Cluster/Department |
情報理工学域 | ||
担当教員名 /Lecturer(s) |
島内 景二 | ||
居室 /Office |
東1-815(島内) | ||
公開E-mail |
shimauch@bunka.uec.ac.jp | ||
授業関連Webページ /Course website |
なし | ||
更新日 /Last update |
2019/07/01 18:51:24 | 更新状況 /Update status |
公開中 /now open to public |
講義情報/Course Description |
主題および 達成目標(2,000文字以内) /Themes and goals(up to 2,000 letters) |
平安時代に書かれた『伊勢物語』は、平易な文章で書かれているだけでなく、深い含蓄に富み、『源氏物語』と並ぶ大きな影響を、後世の日本文化に与えてきた。 その生命力の秘密は、どこにあるのだろうか。その秘密に迫ることが、日本文化の本質を知ることであり、21世紀の日本社会を生きる意味の発見につながる。 『伊勢物語』は、平易であるだけに、さまざまな読解の可能性があり、だからこそ、時代によって異なる解釈がなされてきた。その解釈の自由が、いつの時代にも、「新しい文化」を作る母胎だったことを理解してもらいたい。そのうえで、『伊勢物語』の名場面を味読しつつ、どこに魅力があるかを体感する。 |
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前もって履修 しておくべき科目(1,000文字以内) /Prerequisites(up to 1,000 letters) |
特に、なし。 |
前もって履修しておくこ とが望ましい科目(1,000文字以内) /Recommended prerequisites and preparation(up to 1,000 letters) |
特に、なし。 ただし、「文学A」「文学B」を受講しておけば、より楽しく、より深く、学習できるに違いない。 |
教科書等(1,000文字以内) /Course textbooks and materials(up to 1,000 letters) |
教科書は、使用しない。プリントを配布する。 |
授業内容と その進め方(2,000文字以内) /Course outline and weekly schedule(up to 2,000 letters) |
この講義では、『伊勢物語』の原文を読むが、実に平易である。また、鎌倉時代から江戸時代までに書かれた『伊勢物語』についての注釈書の原文も読むが、『伊勢物語』への興味があれば、それほど難解ではない。「古文アレルギー」を持たずに、受講してもらいたい。 1回目 『伊勢物語』前史(1)--『古今和歌集』の成立 2回目 『伊勢物語』前史(2)--『竹取物語』の成立 3回目 『伊勢物語』とは何か 4回目 『伊勢物語』の読まれ方(1)--『和歌知顕集』の問答体 5回目 『伊勢物語』の読まれ方(2)--『冷泉家流伊勢物物語』の心理主義的解釈 6回目 『伊勢物語』の読まれ方(3)--一条兼良の合理主義 7回目 『伊勢物語』の読まれ方(4)--宗祇の政治読み 8回目 『伊勢物語』の読まれ方(5)--細川幽斎による集大成 9回目 『伊勢物語』を味わう(1)--初冠 10回目 『伊勢物語』を味わう(2)--芥川 11回目 『伊勢物語』を味わう(3)--東下り(前半) 12回目 『伊勢物語』を味わう(4)--東下り(後半) 13回目 『伊勢物語』を味わう(5)--筒井筒 14回目 『伊勢物語』を味わう(6)--狩の使い 15回目 『伊勢物語』と日本文化 |
実務経験を活かした 授業内容 (実務経験内容も含む) /Course content utilizing practical experience |
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授業時間外の学習 (予習・復習等)(1,000文字以内) /Preparation and review outside class(up to 1,000 letters) |
『伊勢物語』は、古文だが、『源氏物語』のようには難解ではない。だから、古文入門として最適である。何度も音読することを勧める。 |
成績評価方法 および評価基準 (最低達成基準を含む) (1,000文字以内) /Evaluation and grading (up to 1,000 letters) |
講義内容を受け止めたかどうかを、学期末の論述式試験で計測する。この試験の成績を最重視する。 ただし、学期途中に小レポートを課す。この小レポートを未提出であれば、試験の成績からワンランク下げる。また、時々、出席を取る。 小レポートの課題については、講義で説明する。 講義内容を理解しているかどうか、批判的に考えながら受講できたか、自分自身の見解を試験答案に盛り込めたか、それらを勘案して最終成績を決定する。古文の品詞分解とか、現代語に訳せとか、そういう低レベルの試験問題は出さない。文化の本質と、その理解について、問う設問にする。 |
オフィスアワー: 授業相談(1,000文字以内) /Office hours(up to 1,000 letters) |
特に設けない。質問等は電子メ-ルで受け付ける。 |
学生へのメッセージ(1,000文字以内) /Message for students(up to 1,000 letters) |
学生諸君の出席率が非常に悪い。嘆かわしく思っている。試験だけ受ける学生も例年少なくないが、まず単位取得は不可能に近い。そういう「行き当たりばったり」の態度を改めるためにも、日本文化のエッセンスに触れて欲しい。 |
その他 /Others |
ノートも取らず、ただ椅子に座って講義を聴いていても、単位を取得することはむずかしい。 |
キーワード /Keywords |
『伊勢物語』と日本文化・『伊勢物語』の読まれ方の歴史・注釈書と注釈者・初冠・芥川・東下り・筒井筒・狩の使い |