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講義概要/Course Information
2024/04/28 現在

科目基礎情報/General Information
授業科目名
/Course title (Japanese)
王朝物語の精神史
英文授業科目名
/Course title (English)
The Spiritual History of Heian-Monogatari
科目番号
/Code
HSS507z
開講年度
/Academic year
2019年度 開講年次
/Year offered
3/4
開講学期
/Semester(s) offered
前学期 開講コース・課程
/Faculty offering the course
情報理工学域
授業の方法
/Teaching method
講義 単位数
/Credits
2
科目区分
/Category
総合文化科目
開講類・専攻
/Cluster/Department
情報理工学域
担当教員名
/Lecturer(s)
島内 景二
居室
/Office
東1-815(島内)
公開E-mail
/e-mail
shimauch@bunka.uec.ac.jp
授業関連Webページ
/Course website
なし
更新日
/Last update
2019/07/01 18:51:24 更新状況
/Update status
公開中
/now open to public
講義情報/Course Description
主題および
達成目標(2,000文字以内)
/Themes and goals(up to 2,000 letters)
 平安時代に書かれた『伊勢物語』は、平易な文章で書かれているだけでなく、深い含蓄に富み、『源氏物語』と並ぶ大きな影響を、後世の日本文化に与えてきた。
  その生命力の秘密は、どこにあるのだろうか。その秘密に迫ることが、日本文化の本質を知ることであり、21世紀の日本社会を生きる意味の発見につながる。
 『伊勢物語』は、平易であるだけに、さまざまな読解の可能性があり、だからこそ、時代によって異なる解釈がなされてきた。その解釈の自由が、いつの時代にも、「新しい文化」を作る母胎だったことを理解してもらいたい。そのうえで、『伊勢物語』の名場面を味読しつつ、どこに魅力があるかを体感する。
前もって履修
しておくべき科目(1,000文字以内)
/Prerequisites(up to 1,000 letters)
特に、なし。
前もって履修しておくこ
とが望ましい科目(1,000文字以内)
/Recommended prerequisites and preparation(up to 1,000 letters)
 特に、なし。
  ただし、「文学A」「文学B」を受講しておけば、より楽しく、より深く、学習できるに違いない。
教科書等(1,000文字以内)
/Course textbooks and materials(up to 1,000 letters)
 教科書は、使用しない。プリントを配布する。
授業内容と
その進め方(2,000文字以内)
/Course outline and weekly schedule(up to 2,000 letters)
 この講義では、『伊勢物語』の原文を読むが、実に平易である。また、鎌倉時代から江戸時代までに書かれた『伊勢物語』についての注釈書の原文も読むが、『伊勢物語』への興味があれば、それほど難解ではない。「古文アレルギー」を持たずに、受講してもらいたい。

1回目 『伊勢物語』前史(1)--『古今和歌集』の成立
2回目 『伊勢物語』前史(2)--『竹取物語』の成立
3回目 『伊勢物語』とは何か
4回目 『伊勢物語』の読まれ方(1)--『和歌知顕集』の問答体
5回目 『伊勢物語』の読まれ方(2)--『冷泉家流伊勢物物語』の心理主義的解釈
6回目 『伊勢物語』の読まれ方(3)--一条兼良の合理主義
7回目 『伊勢物語』の読まれ方(4)--宗祇の政治読み
8回目 『伊勢物語』の読まれ方(5)--細川幽斎による集大成
9回目 『伊勢物語』を味わう(1)--初冠
10回目 『伊勢物語』を味わう(2)--芥川
11回目 『伊勢物語』を味わう(3)--東下り(前半)
12回目 『伊勢物語』を味わう(4)--東下り(後半)
13回目 『伊勢物語』を味わう(5)--筒井筒
14回目 『伊勢物語』を味わう(6)--狩の使い
15回目 『伊勢物語』と日本文化
実務経験を活かした
授業内容
(実務経験内容も含む)
/Course content utilizing practical experience
授業時間外の学習
(予習・復習等)(1,000文字以内)
/Preparation and review outside class(up to 1,000 letters)
 『伊勢物語』は、古文だが、『源氏物語』のようには難解ではない。だから、古文入門として最適である。何度も音読することを勧める。
成績評価方法
および評価基準
(最低達成基準を含む)
(1,000文字以内)
/Evaluation and grading
(up to 1,000 letters)
 講義内容を受け止めたかどうかを、学期末の論述式試験で計測する。この試験の成績を最重視する。
 ただし、学期途中に小レポートを課す。この小レポートを未提出であれば、試験の成績からワンランク下げる。また、時々、出席を取る。
 小レポートの課題については、講義で説明する。
 講義内容を理解しているかどうか、批判的に考えながら受講できたか、自分自身の見解を試験答案に盛り込めたか、それらを勘案して最終成績を決定する。古文の品詞分解とか、現代語に訳せとか、そういう低レベルの試験問題は出さない。文化の本質と、その理解について、問う設問にする。
オフィスアワー:
授業相談(1,000文字以内)
/Office hours(up to 1,000 letters)
 特に設けない。質問等は電子メ-ルで受け付ける。
学生へのメッセージ(1,000文字以内)
/Message for students(up to 1,000 letters)
 学生諸君の出席率が非常に悪い。嘆かわしく思っている。試験だけ受ける学生も例年少なくないが、まず単位取得は不可能に近い。そういう「行き当たりばったり」の態度を改めるためにも、日本文化のエッセンスに触れて欲しい。
その他
/Others
 ノートも取らず、ただ椅子に座って講義を聴いていても、単位を取得することはむずかしい。
キーワード
/Keywords
『伊勢物語』と日本文化・『伊勢物語』の読まれ方の歴史・注釈書と注釈者・初冠・芥川・東下り・筒井筒・狩の使い