シラバス参照

講義概要/Course Information
2024/04/27 現在

科目基礎情報/General Information
授業科目名
/Course title (Japanese)
線形代数学第一
英文授業科目名
/Course title (English)
Linear Algebra Ⅰ
科目番号
/Code
MTH102z
開講年度
/Academic year
2019年度 開講年次
/Year offered
1/2/3/4
開講学期
/Semester(s) offered
前学期 開講コース・課程
/Faculty offering the course
情報理工学域
授業の方法
/Teaching method
講義 単位数
/Credits
2
科目区分
/Category
専門科目
開講類・専攻
/Cluster/Department
情報理工学域
担当教員名
/Lecturer(s)
公文 雅之
居室
/Office
非常勤講師
公開E-mail
/e-mail
masayuki_kumon@smile.odn.ne.jp
授業関連Webページ
/Course website
なし
更新日
/Last update
2019/02/27 15:38:53 更新状況
/Update status
公開中
/now open to public
講義情報/Course Description
主題および
達成目標(2,000文字以内)
/Themes and goals(up to 2,000 letters)
本講義では「行列」と「行列式」と呼ばれる概念を新たに導入し,その性質や計算法について述べる.「行列」は,単に数学のみに留まらず,広く理工学や情報学,統計的処理に至るまで多くの分野で活用されている重要な概念であり,本学で専門科目を受講するにあたり必須の内容である.この「行列」という概念は,中学・高校における数学学習の様々な局面で利用してきた「連立一次方程式」の解法を統一的に理解するための道具である.他方,「行列」は,高校までで学習してきた整数・有理数・実数といった数とは異なった演算法則(非可換性と零因子の存在)を持っている.これは平面上の拡大・縮小や回転移動という操作の持つ性質を一般化したものであると考えることができる.これらの観点から,高校までの「複素数平面」「ベクトル」などの学習内容との接続に十分配慮して講義を行う.

線形代数学第一では,線形代数学における最も基本的な計算技術の習得を目標とする.具体的には,行列の演算(和・スカラー倍・積),基本変形と簡約化とそれを用いた連立一次方程式の解法,逆行列の計算,行列式の概念と性質,基本変形や余因子展開を用いた行列式の計算法を扱う.
前もって履修
しておくべき科目(1,000文字以内)
/Prerequisites(up to 1,000 letters)
(高校数学における平面・空間のベクトル)
前もって履修しておくこ
とが望ましい科目(1,000文字以内)
/Recommended prerequisites and preparation(up to 1,000 letters)
なし
教科書等(1,000文字以内)
/Course textbooks and materials(up to 1,000 letters)
教科書:木田 雅成 著 「線形代数学講義」(培風館 2013年)
参考書(数学スタッフから推薦のあったテキスト):
 村上正康・佐藤恒雄・野澤宗平・稲葉尚志 共著 「教養の線形代数学(五訂版)」(培風館 2008年)
 中村 郁 著 「線形代数学」(数学書房 2007年)
 斎藤 正彦 著 「線型代数入門」(東京大学出版会 1966年)
 川久保 勝夫 著 「線形代数学(新装版)」(日本評論社 2010年)
 佐武 一郎 著 「線型代数学」(裳華房 1974年)
授業内容と
その進め方(2,000文字以内)
/Course outline and weekly schedule(up to 2,000 letters)
(a) 授業内容
第1回:内容紹介・連立一次方程式と行列
第2回:行列の定義と演算
第3回:行列の演算法則
第4回:正則行列と逆行列
第5回:行列の簡約化と基本行列
第6回:連立一次方程式の解法
第7回:行列の階数と逆行列の計算法
第8回:連立一次方程式の解空間の性質
第9回:中間試験とその解説
第10回:行列式の導入と定義
第11回:行列式の多重線形性・交代性と基本変形
第12回:行列式の基本性質(正則性・転置・積)
第13回: 行列式の余因子展開
第14回:余因子行列と逆行列・クラメルの公式
第15回:特別な行列式および行列式の計算練習
定期試験
【注】 講義の進度は多少前後することがある.
また、中間試験は進度によって省略されることがある.

(b) 授業の進め方
授業は基本的に板書によって進められる.
実務経験を活かした
授業内容
(実務経験内容も含む)
/Course content utilizing practical experience
授業時間外の学習
(予習・復習等)(1,000文字以内)
/Preparation and review outside class(up to 1,000 letters)
授業時間外の学習なしに,講義中に講義内容のすべてを理解することは不可能であることを認識してほしい.授業時間外に,講義の復習をすると同時に,教科書の演習問題等を実際に解いてみる作業が求められる.
成績評価方法
および評価基準
(最低達成基準を含む)
(1,000文字以内)
/Evaluation and grading
(up to 1,000 letters)
(a) 評価方法
中間試験・期末試験および宿題の結果を,次のように総合評価する.
宿題 2割 中間試験 3割 期末試験 5割

(b) 評価基準
行基本変形を用いた行列の簡約化を実行でき,それを用いて連立一次方程式の解を求めることができること,特に,同次および非同次の連立一次方程式の一般解を表示でき,解の有無や解の自由度と行列の階数の間に成り立つ関係を理解すること,さらに,行列の演算・逆行列・行列式について,定義・計算法・基本的な性質を理解し,サイズの大きい場合でも適用できることを基準とする.
オフィスアワー:
授業相談(1,000文字以内)
/Office hours(up to 1,000 letters)
特に設けない.質問等は電子メールで受け付ける.
学生へのメッセージ(1,000文字以内)
/Message for students(up to 1,000 letters)
線形代数学が各専門分野で非常に豊かな応用をもつに至った背景の一つには,「線形性」という各分野に共通する概念のもとに抽象化されたこともあるが,授業や演習で具体的な例を通して一つずつ理解していけば,難しい内容ではない.
その他
/Others
学内連絡教員:伊東 (ito-hiroya@uec.ac.jp)
キーワード
/Keywords
◆行列とその演算 ◆正則行列 ◆行基本変形,簡約行列 ◆連立1次方程式 ◆逆行列 ◆行列の階数 ◆行列式 ◆余因子展開,余因子行列