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講義概要/Course Information
2020/04/28 現在

科目基礎情報/General Information
授業科目名
/Course title (Japanese)
熱力学
英文授業科目名
/Course title (English)
Thermodynamics
科目番号
/Code
PHY301j PHY301k PHY301m PHY301n PHY301p
開講年度
/Academic year
2020年度 開講年次
/Year offered
2
開講学期
/Semester(s) offered
前学期 開講コース・課程
/Faculty offering the course
情報理工学域
授業の方法
/Teaching method
講義 単位数
/Credits
2
科目区分
/Category
専門科目
開講学科・専攻
/Cluster/Department
Ⅲ類
担当教員名
/Lecturer(s)
松林 和幸
居室
/Office
東6-421
公開E-Mail
/e-mail
k.matsubayashi@uec.ac.jp
授業関連Webページ
/Course website
なし
更新日
/Last updated
2020/02/28 17:34:25 更新状況
/Update status
公開中
/now open to public
講義情報/Course Description
主題および
達成目標
/Topic and goals
熱力学は,力学・電磁気学と共に古典物理学の基礎を構成する。膨大な数の原子・分子
等のミクロな粒子の集団から成るマクロな物質の状態を、温度、圧力,体積などのマク
ロな物理量を用いて記述し,いくつかの基本原理をもとに,マクロな観点から物質の状
態がいかに変化するかを考察する学問体系である。
 講義では、熱の概念、温度の概念の導入から始まり、熱力学第一法則、第二法則の意
味や意義を正しく理解し、熱機関やエントロピーについての操作や計算法を習得する。
前もって履修
しておくべき科目
/Prerequisites
物理学概論第二、化学概論
前もって履修しておくこ
とが望ましい科目
/Recommended prerequisites and preparation
微積分学第一、第二
教科書等
/Course textbooks and materials
教科書:伊東敏雄著 なるほどの熱学(学術図書出版)
参考書:三宅哲著 熱力学(裳華房)
授業内容と
その進め方
/Course outline and weekly schedule
授業の概要
 講義では以下の概念をキーワードに熱力学を解説し、理解を促す。
1)熱とは何か?
 エネルギーにはいろいろな形態があるが、中でも熱エネルギーは特別な性質を持つ。他のエネルギー(電気的,力学的,化学的,原子力等)は全て、熱エネルギーに変換できるが、その逆は成り立たない。
2)温度とは何か?
 熱エネルギーを測定する目安に、我々は日常的に「温度」を用いている。ところが、「力学」や「電磁気学」ではどこにも温度という言葉は出てこない。使われる物理量の単位は m, kg. sec, A であり、Kや℃は登場しなかった。
3) 熱力学第一法則
 様々な形のエネルギーの相互の関係を理解する。
4)熱力学第二法則
 熱を伴う状態変化の向きには決まりがある。
5)エントロピーとは何か?
 乱雑さを計るエントロピーはどのように定義され、どのように計算されるのか。

授業計画
第1回:熱平衡と温度
第2回:偏微分と状態方程式
第3回:熱力学第一法則
第4回:断熱変化、熱容量
第5回:カルノーサイクル
第6回:熱力学第二法則
第7回:カルノーの定理、熱力学的温度
第8回:クラウジウスの不等式とエントロピー
第9回:可逆過程のエントロピー変化
第10回:エントロピー増大の法則、不可逆過程のエントロピー変化
第11回:熱力学関数、自由エネルギー
第12回:熱力学関係式、Maxwell関係式、熱力学第三法則
第13回:物質の状態変化、共存曲線、
第14回:クラウジウス・クラペイロンの式、相転移温度と圧力
第15回:ギブスの相律、ファンデルワールスの状態方程式
実務経験を活かした
授業内容
(実務経験内容も含む)
/Course content utilizing practical experience
授業時間外の学習
(予習・復習等)
/Preparation and review outside class
授業の前後に教科書を一読すること。
教科書の演習問題は、課題以外の問題も学習すること。
成績評価方法
および評価基準
(最低達成基準を含む)
/Evaluation and grading
評価方法:講義には毎回出席していることを前提とする。
毎回、質問票・レポートのいずれかを実施する。
期末試験と合わせて評価する。 (期末60%程度)
 評価基準:次の3点が合格となる最低の基準である。
  1)定積熱容量と定圧熱容量の違いを説明できること。
  2)可逆熱機関の諸過程(断熱過程,等温過程等)での状態量の変化を正しく理解できること。
  3)不可逆過程のエントロピーを正しく計算できること。
オフィスアワー:
授業相談
/Office hours
適宜相談に応じるが、事前にメールなどによりアポイントメントを取ることが望ましい。
学生へのメッセージ
/Message for students
基本的なことでも、疑問が湧いたらその都度質問すること。
その他
/Others
なし
キーワード
/Keyword(s)
温度, 熱, エントロピー,カルノーサイクル,不可逆過程、熱力学関数、状態変化、状態図