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講義概要/Course Information
2020/04/28 現在

科目基礎情報/General Information
授業科目名
/Course title (Japanese)
デジタル信号処理(Ⅲ類)
英文授業科目名
/Course title (English)
Digital Signal Processing
科目番号
/Code
ELE603m ELE605k GSE601j
開講年度
/Academic year
2020年度 開講年次
/Year offered
3
開講学期
/Semester(s) offered
後学期 開講コース・課程
/Faculty offering the course
情報理工学域
授業の方法
/Teaching method
講義 単位数
/Credits
2
科目区分
/Category
専門科目
開講学科・専攻
/Cluster/Department
Ⅲ類
担当教員名
/Lecturer(s)
金子 修
居室
/Office
東3-618
公開E-Mail
/e-mail
o.kaneko@uec.ac.jp
授業関連Webページ
/Course website
なし
更新日
/Last updated
2020/03/23 12:12:14 更新状況
/Update status
公開中
/now open to public
講義情報/Course Description
主題および
達成目標
/Topic and goals
(a) 主題:エンジニアの仕事は、いろいろな信号を測定することから始まるといって
よいだろう。信号を詳しく解析し、われわれの目的に合致する意味のある情報を抽出
する操作を信号処理と呼ぶことにする。処理対象となる信号は、電子機器における電気
信号はもちろん、音声・画像、さらに計測制御、医用、メカトロニクス分野に関係する
多種多様な信号である。ふつう、連続時間関数となる信号も、その処理となるとコン
ピュータを利用して行われるのがもっとも効率的である。そこで、コンピュータを活用
して行う信号処理技術である、ディジタル信号処理について学ぶことにする。

(b) 達成目標:信号のディジタル化,離散信号の性質とその表現法,z変換,離散時間システム
とその性質、雑音とフォルタ,高速フーリエ変換(FFT)など、基礎的な事項をきちんと
理解し、応用できる力を身につける。 
前もって履修
しておくべき科目
/Prerequisites
応用数学A,応用数学B
前もって履修しておくこ
とが望ましい科目
/Recommended prerequisites and preparation
複素関数論
教科書等
/Course textbooks and materials
ディジタル信号処理のエッセンス,貴家仁志著,オーム社
授業内容と
その進め方
/Course outline and weekly schedule
第1回:ディジタル信号処理(DSP)の工学における効用といくつかの応用例を示し,本科目を学びことの意義を講義する.
第2回:信号の離散化,量子化の意味を講義する.信号の正規化表現法とDSPで多用するインパス信号他の代表的離散信号について学ぶ.
第3回:線形不変システム(LTIシステム)の概念を概念を導入し,多くの有用なDSPがこのシステムであることを講義する.
第4回:LTIシステムがFIRシステムとIIRシステムに分類されることを示し,それぞれのシステムの構造と特徴を示す.また,これらの振る舞いが,差分方程式で記述できることを学ぶ.
第5回:たたみ込みついて学ぶ.これのいくつかの算法を示す.これを踏まえて,LTIシステムを演算器と遅延器で構成する方法を学ぶ.
第6回:z変換と呼ばれる信号の変換法について学ぶ.その変換法にも基づいたシステム伝達関数を定義し,信号処理システムのz領域における表現法を学ぶ.
第7回:z変換の使い方についてより深く学ぶ.
第8回:信号処理システムの周波数特性について講義する.
第9回:伝達関数と周波数特性について学ぶ.
第10回:第4回で示したIIRシステムの詳細な構造と特性について講義する.システムの安定性が伝達関数の関係について学ぶ.
第11回:信号処理システムの周波数特性について学ぶための準備として,フーリエ級数およびフーリエ変換について講義する.
第12回:離散時間信号のフーリエ解析法として,離散時間フーリエ級数および離散時間フーリエ変換について学ぶ.
第13回:第10回で学んだ知識に基づいて連続時間信号の持つ情報を損なうことなく離散時間信号に変換するための条件および折り返し歪みについて学ぶ.
第14回:離散時間フーリ変換(DFT)および同逆変換(IDFT)について学ぶ.これと11.で学んだ変換とを対比させ,これら変換の類似性と相違性を学ぶ.
第15回:DFTの高速算法であるFFTの原理を学ぶ.FFTがDFTの近似でなく,数学的に等価であることを理解する.
第16回:期末試験とその解説を行う.

自分で実際に手計算したり,コンピュータを使って計算したりすることが理解を助けるので、講義以外に演習およびレポートを課す.
実務経験を活かした
授業内容
(実務経験内容も含む)
/Course content utilizing practical experience
授業時間外の学習
(予習・復習等)
/Preparation and review outside class
予習:教科書を事前に精読し,不明な点を把握しておくこと.
復習:レポート課題はもちろんのこと教科書の演習問題を解いて理解度を確認すること.

図書に類似の教科書が多く所蔵されている.これらを利用して理解を促進すること. 
成績評価方法
および評価基準
(最低達成基準を含む)
/Evaluation and grading
(a)評価方法:期末試験50点満点+レポート50点満点で評価する

(b)評価基準:60%到達レベルをもって合格の最低基準とする。
 (1)フーリエ変換の意味がわかり、窓の概念、さらにFFTの原理がわかる。
 (2)Z変換の定義を知り、簡単な計算ができる。
 (3)離散時間の線形システムの表現とその周波数応答が計算できる。
 (4)ディジタルフィルタを理解し、フィードバックを有するフィルタの安定性の
   基礎的事項を理解している.
オフィスアワー:
授業相談
/Office hours
東3棟618号室、火曜、2時限。この時間に都合が付かない場合には、
メールや電話などにより別途アポイントメントを取ること。
学生へのメッセージ
/Message for students
時系列データをコンピュータで処理するときに役立つ実用的な学問である。全員が十分
理解することを希望する。 
その他
/Others
積み重ねが大切であるので,予習と復習は欠かさず行うこと
キーワード
/Keyword(s)
サンプリング定理,Z変換,離散時間システム,周波数解析,フーリエ変換,FFT,時系列解析,相関関数,ディジタルフィルタ