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講義概要/Course Information
2020/04/28 現在

科目基礎情報/General Information
授業科目名
/Course title (Japanese)
固体物理工学第二
英文授業科目名
/Course title (English)
Solid State Physics Ⅱ
科目番号
/Code
PHY604n
開講年度
/Academic year
2020年度 開講年次
/Year offered
3
開講学期
/Semester(s) offered
後学期 開講コース・課程
/Faculty offering the course
情報理工学域
授業の方法
/Teaching method
講義 単位数
/Credits
2
科目区分
/Category
専門科目
開講学科・専攻
/Cluster/Department
Ⅲ類
担当教員名
/Lecturer(s)
伏屋 雄紀
居室
/Office
東6−301
公開E-Mail
/e-mail
fuseya@uec.ac.jp
授業関連Webページ
/Course website
特になし
更新日
/Last updated
2020/03/13 21:40:07 更新状況
/Update status
公開中
/now open to public
講義情報/Course Description
主題および
達成目標
/Topic and goals
【授業の主題】
現代文明を支えるエレクトロニクス・スピントロニクスを理解し,次世代デバイスを設計するためには,固体の性質を理解することが必須である.様々な固体の複雑かつ多様な性質は,実は周期ポテンシャル中の電子の振る舞いを理解するだけで,その多くを理解することができる.本科目では,単純な基本原理から出発し,金属,絶縁体,半導体など様々な物質の多様な性質を理解できることを学ぶ.

【到達目標】
 フェルミ縮退をした自由電子ガスの熱的性質,輸送現象を調べる.次に,周期的ポテンシャル中での電子の状態を調べる.周期的ポテンシャルの結果,電子はエネルギーバンドをつくるということが導かれる.このエネルギーバンドの考察により,物質の示す多彩な伝導的性質(金属,半導体,絶縁体)の基本を理解する.
前もって履修
しておくべき科目
/Prerequisites
物理学概論,力学,電磁気学,固体物理工学第一
前もって履修しておくこ
とが望ましい科目
/Recommended prerequisites and preparation
上記以外では特になし
教科書等
/Course textbooks and materials
『キッテル固体物理学入門 上』(宇野 他 訳、丸善)
授業内容と
その進め方
/Course outline and weekly schedule
1. 固体物理学の概要
2. 自由電子フェルミ気体
3. 自由電子の比熱
4. 自由電子の電気伝導度
5. 周期ポテンシャルとブロッホの定理
6. バンドギャップと空格子近似
7. ここまでのまとめと復習
8. フェルミ面
9. バンド構造(強束縛近似)
10. バンド構造(ウィグナー・サイツ法)
11. バンド構造の具体的な計算(グラフェンなど)
12. 半導体
13. 有効質量
14. 不純物伝導
15. これまでのまとめと期末試験

講義では主に「なぜこの内容を学ぶ必要があるのか」を理解することに力点を置いて概念の解説を行う.一方,理論の展開などは自分で実際に手を動かして計算をしなければならない.そのため授業中に簡単な演習も行う.
また,受講者の理解度をその都度フィードバックし,必要があれば進度を調節する.
実務経験を活かした
授業内容
(実務経験内容も含む)
/Course content utilizing practical experience
授業時間外の学習
(予習・復習等)
/Preparation and review outside class
予習として授業内容に対応する教科書の部分を読んでおくこと.
成績評価方法
および評価基準
(最低達成基準を含む)
/Evaluation and grading
【成績評価方法】
評価方法:期末試験,レポート,および毎回の小レポートの結果をあわせて総合的に評価する.

【評価基準(最低到達基準)】
・状態密度
・電子比熱
・電気伝導
・バンド構造
・金属,半導体,絶縁体の違い
以上の内容を理解し,数式を用いて説明できること.
オフィスアワー:
授業相談
/Office hours
適宜相談に応じるが,メールなどで事前にアポイントをとることが望ましい.
学生へのメッセージ
/Message for students
身の回りにある固体の全てが,単純な法則さえ理解すればほとんど自動的に理解できます.単純な法則から出発して理論を展開することで,多様な世界を理解する.これはまさに物理学の醍醐味です.
これまで学んだ力学,電磁気学,量子力学,統計力学の総括としての固体物理を楽しんでください.
その他
/Others
特になし
キーワード
/Keyword(s)
自由電子,電気伝導,ホール効果,熱伝導,周期的ポテンシャル,エネルギーバンド,エネルギーギャップ,ブロッホ関数,結晶運動量,金属,半導体,絶縁体,電子の有効質量,電子とホール,フェルミ面