シラバス参照 |
講義概要/Course Information |
科目基礎情報/General Information |
授業科目名 /Course title (Japanese) |
化学結合と構造 | ||
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英文授業科目名 /Course title (English) |
Chemical Bonding and Structure: an Introduction | ||
科目番号 /Code |
CHM101s | ||
開講年度 /Academic year |
2020年度 | 開講年次 /Year offered |
1/2/3/4 |
開講学期 /Semester(s) offered |
前学期 | 開講コース・課程 /Faculty offering the course |
情報理工学域 |
授業の方法 /Teaching method |
講義 | 単位数 /Credits |
2 |
科目区分 /Category |
専門科目 | ||
開講学科・専攻 /Cluster/Department |
先端工学基礎課程 | ||
担当教員名 /Lecturer(s) |
加固 昌寛 | ||
居室 /Office |
東1−215 | ||
公開E-Mail |
m.kako(-at-)uec.ac.jp | ||
授業関連Webページ /Course website |
なし | ||
更新日 /Last updated |
2020/04/22 18:04:00 | 更新状況 /Update status |
公開中 /now open to public |
講義情報/Course Description |
主題および 達成目標 /Topic and goals |
(a) 主題 現在の物質文明において、我々は様々な物質を利用し役立てている。それぞれの物質は種々の化学結合から成り立っており、そこでは原子やイオンの結びつきに電子が重要な役割を果たしている。このような化学結合を「量子論」という概念を土台として理解することにより、その性質を定量的に説明し、予測することができるようになる。このような量子論に立脚した化学結合の概念は現代の物質科学の基礎となっている。この授業の前半では、物質中の電子の振る舞いに着目し、化学結合の本質について考えることにする。 これに対して後半では集合体としての物質の性質について学ぶ。物質の状態変化や化学変化が起こるとき、熱エネルギーが吸収されたり放出されたりする。エネルギーの移動や交換現象を取り扱う学問が熱力学である。熱力学を学ぶことにより様々な自然現象がどのような方向に進みその変化量がどれくらいであるか知ることができる。熱力学は機械工学やエネルギー工学の基礎としても重要である。 (b) 達成目標 1、物質を構成する原子の構造、分子を構成する化学結合の原理を理解する。 2、熱・仕事・エネルギーの関係である化学熱力学の基礎を理解する。 |
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前もって履修 しておくべき科目 /Prerequisites |
高等学校の物理、化学を履修しておくことが望ましい。 |
前もって履修しておくこ とが望ましい科目 /Recommended prerequisites and preparation |
高等学校の物理、化学を履修しておくことが望ましい。 |
教科書等 /Course textbooks and materials |
教科書:学術図書「化学 物質エネルギー環境」 浅野・荒川・菊川 共著 |
授業内容と その進め方 /Course outline and weekly schedule |
理数基礎科目である「化学概論」は専門を学ぶための基礎であると同時に,化学の基礎となる概念や理論を学習し,自然を理解するための最も基本的な考え方を学ぶものである。この学習を通して理工系の基礎的な能力を養い,学ぶ力を身につけることが望まれる。 授業予定(ただし各項目の順番や時間配分の変更はあり得る) 第1回:ガイダンス・原子の構造 (1) 水素原子スペクトル,ボーアのモデル 第2回: 原子の構造 (2) 電子スピン,ド・ブロイ波 第3回: 原子の構造 (3) 波動方程式, 水素原子の原子軌道 第4回: 原子の構造 (4) 原子の電子配置と元素の周期律 第5回: 化学結合 (1) イオン化エネルギー,電子親和力 第6回: 化学結合 (2) イオン結合 第7回: 化学結合 (3) 共有結合 第8回: 化学結合 (4) 金属結合、共有結晶 第9回: 化学熱力学 (1) 熱と仕事,熱力学第一法則 第10回:化学熱力学 (2) エンタルピー,熱容量 第11回:化学熱力学 (3) 反応熱 第12回:化学熱力学 (4) エントロピー,熱力学第二法則 第13回:化学熱力学 (5) エントロピーの具体例 第14回:化学熱力学 (6) 自由エネルギー,化学平衡との関係 第15回:まとめ(時間があれば電池や核エネルギーについても講義する。) 講義以外に演習および宿題を課す。 授業中にも演習を行うこともある。 |
実務経験を活かした 授業内容 (実務経験内容も含む) /Course content utilizing practical experience |
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授業時間外の学習 (予習・復習等) /Preparation and review outside class |
授業の予習として教科書を読み,復習として教科書の例題や演習問題や別途出題される演習問題を解き進める。疑問点を明確にしておき、授業時に質問する。 担当教員から紹介された参考書を読み進めて理解の助けとする。 |
成績評価方法 および評価基準 (最低達成基準を含む) /Evaluation and grading |
(a) 評価方法:小テストやレポート, 期末試験の結果をもとに評価する。 (b) 評価基準: (1)化学の基礎として,物理量の単位系を理解し換算できること。 (2)物質の構造を理解するために,量子論の基礎,原子の構造,化学結合の原理やそれにもとづいて分子の構造を理解していること。 (3)熱・仕事・エネルギーの関係,化学反応とエンタルピー,熱の移動と仕事の関係,エントロピーの概念など化学熱力学の基礎を理解していること。 |
オフィスアワー: 授業相談 /Office hours |
木曜5限 東1号館215号室 この時間に都合が付かない場合には、メールや 電話などにより別途アポイントメントを取ること。 |
学生へのメッセージ /Message for students |
現代では一つの技術の発展には様々な分野が関わり合っている。そこでは化学の寄与も重要である。例えば電気電子系、機械系ならば、新しい電子機器や装置を開発するために物質や材料に関する正しい知識を持つことが必要である。またエネルギー工学の分野では熱力学の知識は欠かせない。ほかにも環境、食糧、医療など我々が直面する諸問題において化学の果たすべき役割は大きい。これからの人間社会をより豊かで安全なものにするためにも学生諸君(化学以外の分野に進むとしても)一人一人が化学の知識を備えておくことは大切である。将来各自の分野を通してエネルギーや環境などの問題の解決に何らかの形で関与することがあるかもしれない。そのような局面におかれても正しい考え方ができるよう化学の基礎を身につけておいていただきたい。 |
その他 /Others |
近年、量子化学にもとづいた理論計算が発達し、様々な分野で利用されるようになった。理論計算によってコンピュータ上での計算のみで物質の性質や化学反応を予想し、再現することも可能になってきている。授業で扱う原子軌道や波動関数の考え方は、理論計算の基本となるもので、物質の構造や性質を理解する上で欠かせないものである。 |
キーワード /Keyword(s) |
原子スペクトル,ボーアの原子モデル,ド・ブロイ波,原子軌道, 電子配置, 周期律, イオン化エネルギー,電子親和力,イオン結合, 共有結合,分子軌道法, 分子構造, 電気陰性度, 熱力学第一法則, エンタルピー,熱容量, 反応熱, エントロピー, 自由エネルギー |