![]() ![]() |
講義概要/Course Information |
科目基礎情報/General Information |
授業科目名 /Course title (Japanese) |
計算機工学 | ||
---|---|---|---|
英文授業科目名 /Course title (English) |
Computer Engineering | ||
科目番号 /Code |
COM601s | ||
開講年度 /Academic year |
2021年度 | 開講年次 /Year offered |
3/4 |
開講学期 /Semester(s) offered |
後学期 | 開講コース・課程 /Faculty offering the course |
情報理工学域 |
授業の方法 /Teaching method |
講義 | 単位数 /Credits |
2 |
科目区分 /Category |
専門科目 | ||
開講類・専攻 /Cluster/Department |
先端工学基礎課程 | ||
担当教員名 /Lecturer(s) |
大森 匡 | ||
居室 /Office |
西10号館528号室 | ||
公開E-mail |
omori[at]is.uec.ac.jp | ||
授業関連Webページ /Course website |
home.hol.is.uec.ac.jp/keisankiE | ||
更新日 /Last update |
2021/10/01 21:53:40 | 更新状況 /Update status |
公開中 /now open to public |
講義情報/Course Description |
主題および 達成目標(2,000文字以内) /Themes and goals(up to 2,000 letters) |
コンピュータシステムとは何か,どうやって動作するのか,という話題の入門編.学部2~3年生相当のアーキテクチャ系統の基本項目を学ぶ.達成目標は以下の通り. (1)コンピュータ内の数値表現の理解 (2)アセンブリ言語,機械語命令の実行とプロセッサ内部の動作の対応の理解 (3)プロセッサの各構成要素の理解 (4)パイプライン処理の構成,ハザードと解決法の理解 (5)キャッシュと入出力の基本動作が理解できること。 |
---|---|
前もって履修 しておくべき科目(1,000文字以内) /Prerequisites(up to 1,000 letters) |
論理回路,特に順序回路の設計がわかっていると良い. |
前もって履修しておくこ とが望ましい科目(1,000文字以内) /Recommended prerequisites and preparation(up to 1,000 letters) |
アルゴリズム論の大学2年次程度の内容とCプログラミングの大学1~2年次の内容を履修していることが望ましい.Unix/Linux上のCプログラミング,コンパイルの経験があると理解に役立つ. |
教科書等(1,000文字以内) /Course textbooks and materials(up to 1,000 letters) |
参考図書・参考資料等 以下に示す参考図書1の内容のうち,(第5版なら)1章から5章に対応する内容が主要な講義になる.講義スライドとしては,この参考図書1の旧版を解説するために作られた九州大学のオープンコースウェア「コンピュータアーキテクチャI」(以下の参考図書4)のスライドを一部元にして使いつつ,要所の講義回のスライドを大森独自に作成して,授業の各項目を解説する. 他に,本学の「計算機通論」(本学1類2年前期(昼)H29版,小宮准教授作成)から一部スライドを抜粋して使う場合があり,これは特に,アセンブリ言語プログラムとCプログラム,OSの間の対応関係を理解するのに役立つ. 参考図書1.D. A. Patterson and J. L. Hennessy (成田光彰訳) 「コンビュータの構成と設計第5版上、下」(日経BP、2014年)(授業自体は,この本の初版から2版,3版であれば第2~6章の内容に該当する.第5版では上巻に相当する.) 有名ではあるが次第に分厚くなったので一気読みは難しいかもしれない. 参考図書2.尾内理紀夫「コンピュータの仕組み」(情報科学こんせぷつ 1) 朝倉書店 -- 計算機通論(1類2年前期・昼)の元々の教科書. 参考図書3.坂井修一「コンピュータアーキテクチャ」(電子情報通信レクチャーシリーズC-9) コロナ社 --講義スライド4枚組の15回分が原著者により公開されている.内容は参考図書1の前半を徹底要約して後半部を学部向けに発展させた内容の濃いもの. 参考図書4. 九州大学オープンコースウェア「コンピュータアーキテクチャI」 (参考図書1の第2版の上巻を丁寧に講義スライドにしたもの.本講義のうち特にアセンブリ言語プログラミングの項では,このスライドを母体にして独自解説版を作って講義する.詳細は初回に解説します).(この一括ダウンロードは本授業Webサイトから可能です.詳細は初回に解説.) http://ocw.kyushu-u.ac.jp/menu/faculty/09/4.html |
授業内容と その進め方(2,000文字以内) /Course outline and weekly schedule(up to 2,000 letters) |
第1回目に講義概要や講義資料・参考資料のダウンロードなどの紹介を行います. 2021年度については,2019年度の授業資料スライド一式(第9回まで)を,学内限定アクセスのWebサイト http://home.hol.is.uec.ac.jp/keisankiE に載せてあるので,これをダウンロードして眺めると講義の概要がつかめると思う. (上記のWebは学内限定アクセスですが,学外PCからこのような学内限定サイトへアクセスできるようにする設定については,情報基盤センタの初めての教職員・学生向けの環境設定解説記事を見てください.) ----以下,講義日程---- 1.ガイダンス .本講義の授業資料2019版や参考資料4(OCW)を紹介し,「コンピュータシステムとは何か」と言う本講義を通しての課題の設定と,[プロセッサ」「命令」「データ」などの用語・基本概念を概説する. 2.-3. コンピュータの構造とプログラム実行方法の概要 (1)プロセッサ,メモリ,機械語命令,アセンブリ言語, (2) プロセッサ内のレジスタ,命令処理モデル,など諸概念の導入. 4. 数値表現 5. 基本命令の導入 6. 命令セットとアドレス方式 7. アセンブリ言語のプログラム1 8. 同プログラム2 (複雑な場合) ---- 9.-10.プロセッサの設計(構成要素, データパス) 11. プロセッサの設計(非パイプラインマルチサイクル実行) 12.~13. パイプライン処理, ハザード問題 14. メモリ階層とキャッシュ 15. まとめ 授業内容は参考図書1の,パターソン・ヘネシーによる著名教科書の前半部(第5版なら上巻全部)を軸にします.授業の進み具合や履修学生の理解度によって内容の前後や大幅な簡略化を入れます. |
実務経験を活かした 授業内容 (実務経験内容も含む) /Course content utilizing practical experience |
|
授業時間外の学習 (予習・復習等)(1,000文字以内) /Preparation and review outside class(up to 1,000 letters) |
参考図書1(パターソン・ヘネシーの教科書)のうち,CプログラムとMIPSアセンブリ言語との対応を解説した2,3章,プロセッサ内部設計の章(初版から3版なら第5,6章,第5版なら第4章)に注目して読むと良い.また,この教科書の付録A,B,Cの論理回路・順序回路の基本,MIPS命令セット一覧の項目を読むと,理解の助けになる.資格試験などを念頭に置く場合は2019の授業資料の特に1~6回目までを読んでもらうと,参考図書1の本質的な知見が伝わると思う. |
成績評価方法 および評価基準 (最低達成基準を含む) (1,000文字以内) /Evaluation and grading (up to 1,000 letters) |
話題の節目ごとの宿題1~2回(必須),12月最後の回付近に行う中間テスト(主にMIPSアセンブリ言語のプログラム),期末のレポート課題(主にプロセッサ・キャッシュ),の3つの総点で総合成績とします.要点は,以下: (1)コンピュータ内の数値表現方法の理解 (2)アセンブリプログラムの動作の理解 (3)プロセッサの各構成要素の機能,命令フェッチ等の内部処理のステージ,の理解. (4)パイプラインの概要とハザード等の理解 (5)キャッシュの基本構成と動作の理解 2021年度はオンライン講義なので年末筆記試験の代わりにレポート的課題数回で置き換える. |
オフィスアワー: 授業相談(1,000文字以内) /Office hours(up to 1,000 letters) |
今季はオンライン講義で月曜7限でもあり,授業の前後や他の日時にメールで予約してもらってオンラインでの相談としたい.詳細は授業開始時に連絡する. |
学生へのメッセージ(1,000文字以内) /Message for students(up to 1,000 letters) |
参考図書1に基づいた講義ですが,コンピュータアーキテクチャに関する似たような大学講義や教科書はたくさんあり,特に2000年以後は参考図書1が元本となった日本語の大学講義資料が多いです.したがって,どのアーキテクチャ系の日本語教科書や講義スライドでも,MIPS命令セットを使う限り,ほぼ同じ内容です. |
その他 /Others |
参考図書1の内容を軸にして,コンピュータとは何かを,主にプロセッサと言う側面から学ぶ概論ととらえてもらって,細部よりはコンピュータ全体の概念設計と動作機構を理解してもらえれば良い.本講義はI類2年次の「計算機通論」を担当する寺田准教授と,データベース研究分野の専門である大森の2名で隔年交代式で実施しています.2021年度の講義は2019年度の大森版に従いますが授業で教える項目は教員間で合わせてある.今年は,参考図書1の深い話に行き過ぎず,履修者の関心に合わせてできるだけ全体像をつかめるようにしたいです. |
キーワード /Keywords |
アセンブラ、コンピュータ・アーキテクチャ、CPU、データパス、パイプライン、フォワーディング、スケジューリング、キャッシュ |