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講義概要/Course Information |
科目基礎情報/General Information |
授業科目名 /Course title (Japanese) |
センシング工学特論 | ||
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英文授業科目名 /Course title (English) |
Advanced Sensing Technology | ||
科目番号 /Code |
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開講年度 /Academic year |
2021年度 | 開講年次 /Year offered |
全学年 |
開講学期 /Semester(s) offered |
後学期 | 開講コース・課程 /Faculty offering the course |
博士前期課程、博士後期課程 |
授業の方法 /Teaching method |
講義 | 単位数 /Credits |
2 |
科目区分 /Category |
大学院専門教育科目 - 専門科目Ⅱ | ||
開講類・専攻 /Cluster/Department |
情報・ネットワーク工学専攻 | ||
担当教員名 /Lecturer(s) |
高橋 弘太 | ||
居室 /Office |
西2-627 | ||
公開E-mail |
高橋弘太<kota.t@uec.ac.jp> | ||
授業関連Webページ /Course website |
なし | ||
更新日 /Last update |
2021/03/09 05:01:26 | 更新状況 /Update status |
公開中 /now open to public |
講義情報/Course Description |
主題および 達成目標(2,000文字以内) /Themes and goals(up to 2,000 letters) |
学部の「信号処理論」で学んだ理論や技術を,信号の複数チャネル化という方向に 発展させる. 達成目標:講義で紹介する音源定位問題や信号分離問題について,各手法の 本質を理解し,長所と短所を知り,必要なときに適切なアルゴリズムを選べる ようにすること.また,自分でプログラムを組んでシミュレーションを行うこ とができるようになること. Themes: Signal parameter estimation and signal separation Language in lecture: Japanese Teaching methods: Talk with writing on the blackboard |
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前もって履修 しておくべき科目(1,000文字以内) /Prerequisites(up to 1,000 letters) |
線形代数学,信号処理論. |
前もって履修しておくこ とが望ましい科目(1,000文字以内) /Recommended prerequisites and preparation(up to 1,000 letters) |
無し. |
教科書等(1,000文字以内) /Course textbooks and materials(up to 1,000 letters) |
教科書は用いない.関連する論文や本を講義の中で随時紹介する. なお、参考文献のリストを講義中に配布する。 |
授業内容と その進め方(2,000文字以内) /Course outline and weekly schedule(up to 2,000 letters) |
(a)内容 多チャネル信号処理の代表的な問題である「信号のパラメータ推定問題」と 「信号分離問題」の2理論をとりあげ,信号処理論では触れられなかった技術 や,最新の研究成果を紹介する. 「信号のパラメータ推定問題」では,複数の信号源から放射される信号を複 数のセンサで受信し,受信情報から信号源の位置などのパラメータを推定する 問題を取り上げる.例えば,マイクロホンアレイによる音源定位や,(受動的) ソナーの問題がこれにあたる.本講義では,この問題を解く様々なアルゴリズ ムを,互いに比較しながら紹介していく. 一方の「信号分離問題」は,混合した信号から,原信号の波形を分離する問 題である.この問題は,カクテルパーティー効果(我々人間が,ざわついた部 屋でも個々の声を聞き分けられるという機能)を数理統計理論を駆使して解こ うとする問題として,ここ数年,大きく研究が進歩した分野である.本講義で は,この問題の理論的な基礎と具体的手法を話したい. 第1部 信号のパラメータ推定問題 1.問題設定(第1回)<データの分析>, 音源定位問題(第2回)<複素数と複素平面> 2.ビームフォーミング法(第3回)<図形と方程式> 3.スペクトル推定法(第4回),最大エントロピー法(第5回), ARモデル(第6回) 4.最尤法 (第7回)<正規分布と多次元の正規分布、尤度関数、対数関数> 5.固有空間法(第8回)<固有値問題>,MUSIC法(第9回), MD--MUSIC法(第10回) 6.ESPRIT法(第11回)<ベクトルと行列、固有値分解、特異値分解、 一般化最小二乗法> 7.WSF法(第12回) 第2部 信号分離問題 1.問題設定,カクテルパーティー効果 (第13回)<データの分析> 2.信号の独立性に基づく信号分離,信号分離と高次統計量(第14回) <確率論と統計論、正規分布> 3.学習による信号分離(第15回) (b)進め方 問題の基礎として,特異値分解,一般化逆行列,最小2乗法 などの数学理論について,応用的見地からそれら概念の本質的な重要性を理解 してもらうことも目指す. パワーポイントを使った先進的な講義形式が増えていると思うが, 本講義はあえて,黒板を使った講義形式を採用する. 黒板にひとつひとつ式や概念を書きながら,講義者と受講者がひとつひとつの 事項を確認しつつ進めていく講義法は,良い講義法ではなかろうか. そのメリットを活かして,授業中に理解してもらうことをめざしたい. (c)授業時間外の学習 予習、復習をするよりも、授業時間中に気力を集中させて理解してしまうこと。 Part 1 Estimation of signal parameters 1. Problem setting Sound source localization 2. Beam forming method 3. Spectral estimation method , maximum entropy method, AR model 4. Maximum likelihood method 5. Eigenspace method, MUSIC method, MD-MUSIC method 6. ESPRIT method 7. WSF method Part 2 Signal separation 1. Problem setting, cocktail party effect 2. Signal separation based on independence, signal separation and higher order statistics 3. Signal separation by learning algorithm |
実務経験を活かした 授業内容 (実務経験内容も含む) /Course content utilizing practical experience |
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授業時間外の学習 (予習・復習等)(1,000文字以内) /Preparation and review outside class(up to 1,000 letters) |
予習は不要.復習に時間を割いて欲しい.1回の講義に対して1時間程度の復習をすすめる.また,レポート作成時にも復習を行うことになるであろう. |
成績評価方法 および評価基準 (最低達成基準を含む) (1,000文字以内) /Evaluation and grading (up to 1,000 letters) |
講義で紹介したアルゴリズムを用いて, 実際の視聴覚データに対し信号 分離を試みてもらうなど,諸君にとっても,採点者にとっても 興味深いも のにする予定である. 最低達成基準を明確に記述した課題を,学期末に与える. その基準を満たしたレポートが提出された場合に単位を与える。 |
オフィスアワー: 授業相談(1,000文字以内) /Office hours(up to 1,000 letters) |
水曜4限としてあるが,まずは メイルで時間の問い合わせをして下さい.zoomで対応させていただきます. 短い質問は授業終了後も歓迎します. |
学生へのメッセージ(1,000文字以内) /Message for students(up to 1,000 letters) |
1.みなさんの反応を見ながら双方向のコミュニケーションをとって講義を進めたいので,ビデオをONにしての聴講に協力いただければ有難いです。 2.大学院生にもなれば,もはや「教室に座って講義を聞く」などという受け身 の勉強方法に重点をおくのは望ましくないとの考えかたもあろう.私もその考 え方に賛成である.したがって,講義は,自主的に勉強するための「きっかけ」, または,すでに勉強したことの「整理」と,とらえて欲しい.本講義が信号処 理の先端技術を勉強するきっかけになれば,あるいは,紹介する手法,または 用いた考え方が,諸君の研究活動に役立てば幸いである. |
その他 /Others |
本年度はzoomでリアルタイムで講義を行います。 どうしても出席できない日については,必要に応じて配布される資料等で自習して下さい. |
キーワード /Keywords |
到来方向推定,固有空間法,MUSIC法,ESPRIT法,ビームフォーミング,信号分離,独立成分分析 |