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講義概要/Course Information
2025/05/28 現在

科目基礎情報/General Information
授業科目名
/Course title (Japanese)
材料化学
英文授業科目名
/Course title (English)
Materials Chemistry
科目番号
/Code
開講年度
/Academic year
2016年度 開講年次
/Year offered
1/2/3/4
開講学期
/Semester(s) offered
後学期 開講コース・課程
/Faculty offering the course
情報理工学域
授業の方法
/Teaching method
講義 単位数
/Credits
2
科目区分
/Category
総合文化科目
開講類・専攻
/Cluster/Department
情報理工学域
担当教員名
/Lecturer(s)
小林 義男
居室
/Office
東6号館 901室
公開E-mail
/e-mail
kyoshio@pc.uec.ac.jp
授業関連Webページ
/Course website
http://www.moss.pc.uec.ac.jp
更新日
/Last update
2016/03/02 14:56:31 更新状況
/Update status
公開中
/now open to public
講義情報/Course Description
主題および
達成目標(2,000文字以内)
/Themes and goals(up to 2,000 letters)
「どうしたらコンピューターの計算速度をもっと速くできるのか?」
「太陽光エネルギーを効率よく電気に変えるにはどうすれば良いか?」
「圧力や温度をかけると色が変わったり、電気を発生できる物質ができないだろうか?」
「もっと軽い超伝導物質や磁性体は何か?」
「環境に優しいエネルギー源は何だろうか?」
「手術することなく診断や治療するにはどうしたらよいか?」……
物質を扱うすべての学問分野は、「材料」に関する知識なしには成り立たない。この「材料」を理解するための基礎学問が「材料化学」(物質科学ともいう)である。高校時代までの物理・化学の知識に、大学で学ぶ量子論的知識を加味することで、より論理的に「物理的・化学的な現象」を理解することができる。

本講義では、材料を構成する物質の構造の成り立ちや構造と性質の関係など、身の回りの材料・物質を科学的に理解することを目標に掲げる。主要な材料の構造・(力学的、熱的、磁気的、光学的)性質・製法・用途について勉強し、有用な材料を安全に利用するための基礎知識を学ぶ。
前もって履修
しておくべき科目(1,000文字以内)
/Prerequisites(up to 1,000 letters)
化学概論第一・物理学概論第一
前もって履修しておくこ
とが望ましい科目(1,000文字以内)
/Recommended prerequisites and preparation(up to 1,000 letters)
化学概論第一・物理学概論第一
教科書等(1,000文字以内)
/Course textbooks and materials(up to 1,000 letters)
教科書: 特に設けない
参考書:「物質の機能から見た化学入門」 杉森 彰 裳華房
    「化学:物質と材料の基礎」 井上祥平 化学同人
などを参考に進める。これらは、全体の概観の把握に適しているが、各論の詳細が不足しているので、授業で詳細を補う。しっかり「ノート」を取ってほしい。
授業内容と
その進め方(2,000文字以内)
/Course outline and weekly schedule(up to 2,000 letters)
無機材料とエネルギー資源を中心とした物質科学と、有機材料を中心とした材料化学を講義する。
各トピックスに応じた内容の教材を補って諸君の理解の助けとしたい。
(ただし、進行状況により変更あり)

1.材料化学ガイダンス
2.無機化合物の構造と物性:物質の性質と電子の関わり
3.無機化合物の構造と物性:金属イオンを有する化合物の色と光の吸収
4.無機化合物の構造と物性:金属イオンを有する化合物の磁気的性質
5.無機化合物の構造と物性:電気伝導性と超伝導材料
6.無機化合物の構造と物性:半導体の電気的特性
7.無機化合物の構造と物性:太陽電池とセンサー材料
8.無機化合物の構造と物性:光(電磁波)の計測技術
9.エネルギー資源:電気エネルギーと核エネルギー
10.エネルギー資源:原子核と自然放射能
11.有機化合物概観:炭素化合物の無限性と多様性、炭素の混成軌道と分子の形
12.有機化合物の構造と物性:有機材料の色と光の吸収
13.有機化合物の構造と物性:ポリエチレンとダイヤモンドの機械的強度と熱伝導度
14.有機化合物の構造と物性:ベンゼン、黒鉛、有機化合物の電気伝導性
15.有機化合物の構造と物性:ポリアセチレンの半導体性
(最後). 定期試験
実務経験を活かした
授業内容
(実務経験内容も含む)
/Course content utilizing practical experience
授業時間外の学習
(予習・復習等)(1,000文字以内)
/Preparation and review outside class(up to 1,000 letters)
【予習】
特に決まった教科書はないが、参考書に挙げた「物質の機能から見た化学入門」や「化学:物質と材料の基礎」を通読する事を進める。

【復習】
講義内容に相当する所および周辺を読みなおしてみる。講義で行なった数値計算はもう一度自分で行なう事。電子配置や構造式なども自分の手で書いてみる事。
成績評価方法
および評価基準
(最低達成基準を含む)
(1,000文字以内)
/Evaluation and grading
(up to 1,000 letters)
(a) 評価方法:成績は「期末試験」と「レポート」で評価する。
 最終成績評価=「レポート」30%+「期末試験の評価点」70%
  なお、出席回数が少なすぎる場合は不可となる場合もある。
(b) 評価基準:
(1) 原子・分子、電子配置、化学結合の基礎が説明できる。
(2) 原子軌道、各原子の電子配置、化学結合の特徴、電子スピンを基に、導電性材料、磁性材料、光機能材料、金属材料、セラミックス、半導体材料の基本物性を化学の視点から説明できる。
(3) 各種材料の機能とその原理を理解していること。各種エネルギーの原理を化学的に説明できること。
オフィスアワー:
授業相談(1,000文字以内)
/Office hours(up to 1,000 letters)
小林:東6−901室
 随時。念のため訪問日時をメールで相談して下さい。
学生へのメッセージ(1,000文字以内)
/Message for students(up to 1,000 letters)
我々は文明の利器に囲まれて生活しているが、そのほとんどはブラックボックス化となり、動作原理も知らずにいることが多い。理工系の学生として、使用されている物質や材料の特性を理解して、その有用性と欠点を知っておくことは必須である。電気電子系、機械系などの学生にとっても、材料に関する正しい知識を持つことは新しい電子機器や装置を開発するために重要である。
その他
/Others
新聞やTV、メディアなどで発表される最新科学関連ニュースには必ず目を通しましょう。社会に出た時にみなさんは「理工系」を学んだ者として認知されます。いまは関係のないダロウと感じる事象でも、先の将来、学んだ知識や考え方が役立つ時は「必ず」訪れます。
キーワード
/Keywords
化学、物質科学、電子軌道、無機化合物、遷移金属、d電子、有機材料、混成軌道、分子間相互作用、金属、セラミックス、半導体、高分子材料、エネルギー変換、光の吸収と色