シラバス参照 |
講義概要/Course Information |
科目基礎情報/General Information |
授業科目名 /Course title (Japanese) |
哲学B | ||
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英文授業科目名 /Course title (English) |
Philosophy B | ||
科目番号 /Code |
HSS401z | ||
開講年度 /Academic year |
2020年度 | 開講年次 /Year offered |
2/3/4 |
開講学期 /Semester(s) offered |
後学期 | 開講コース・課程 /Faculty offering the course |
情報理工学域 |
授業の方法 /Teaching method |
講義 | 単位数 /Credits |
2 |
科目区分 /Category |
総合文化科目 | ||
開講学科・専攻 /Cluster/Department |
情報理工学域 | ||
担当教員名 /Lecturer(s) |
武笠 行雄 | ||
居室 /Office |
東1-804 | ||
公開E-Mail |
mukasa@bunka.uec.ac.jp | ||
授業関連Webページ /Course website |
なし | ||
更新日 /Last updated |
2020/02/24 15:07:30 | 更新状況 /Update status |
公開中 /now open to public |
講義情報/Course Description |
主題および 達成目標 /Topic and goals |
(a) 主題:人間の心的状態の意味的な特性を検討し、諸科学の法則や日常の文章に於ける 真理性と意味(文字通りの「言葉の意味」)との関係についての現代哲学の成果を応用し、従来の科学では解決困難な諸問題の在処を見る。 (b) 達成目標:人間に関する日常的理解を分析し、個別科学として心理学や言語学の内容からは一歩離れた視点で、一個の人間として自らの在り方を考える習慣を獲得すること。心理学や言語学、常識の拠って立つ諸前提を積極的に吟味できることが望ましい。哲学は知識の習得ではないが、ある程度は過去の知恵に学んで行く謙虚さは習得して欲しいと思います。 |
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前もって履修 しておくべき科目 /Prerequisites |
なし |
前もって履修しておくこ とが望ましい科目 /Recommended prerequisites and preparation |
なし |
教科書等 /Course textbooks and materials |
なし(哲学に教科書はありません)。参考資料は適宜、講義中に配布します。 |
授業内容と その進め方 /Course outline and weekly schedule |
(a) 授業内容 第1回:ガイダンス(人間と動物の境界は心に?) 第2回:心的状態(欲求、信念等)の内包性と言葉の意味の内包性 第3回:意図的行為(≠行動)の内包性と言葉の意味の内包性 第4回:心的状態と意図的行為に関する主観的観念論の誤解(Descartesの罠) 第5回:言葉の意味に関する主観的観念論の誤解(Berkeleyの言語観) 第6回:言葉の意味に関する翻訳意味論の誤解(辞書の役割) 第7回:Quineの行動主義と全体主義(外延的アプローチの限界) 第8回:間章1(嘘つきのパラドクスとTarskiの真理理論) 第9回:適切な意味理論の条件(Davidsonの展望) 第10回:心の内と外と云う虚構1(行為について) 第11回:心の内と外と云う虚構2(信念について) 第12回:心の内と外と云う虚構3(知覚について) 第13回:Austinの言語行為論(言語と規範) 第14回:Wittgensteinと言語ゲーム 第15回:予備日 or 哲学の限界とWittgensteinの非改訂主義 (b) 授業の進め方: 20世紀の哲学が科学ならざる諸問題にどのように取り組んだのか、人間の心と言語との関わりと云うテーマで講義することを通じてその実際を見る。そこには現代の諸科学を以てしても解明できない人間に関わる諸困難が現れるのだが、実はそれらが人文学の古典的テーマの現代版に他ならないことを明らかにするために過去の哲学も適宜検討することとなる。ただし、哲学と思想史との混同は謹んで欲しい。 |
実務経験を活かした 授業内容 (実務経験内容も含む) /Course content utilizing practical experience |
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授業時間外の学習 (予習・復習等) /Preparation and review outside class |
各自で工夫して下さい。 |
成績評価方法 および評価基準 (最低達成基準を含む) /Evaluation and grading |
(a) 評価方法 学期末試験 100% (b) 評価基準 最低達成基準:人間の言語と心との関係についての哲学の初歩的な議論を読み、その適 不適を自らの言葉である程度の説得力を以て論じられること。人間に関する日常的理解 のセンスを磨いておくことが望ましい。講義で取り上げた諸問題についての知識を披露 する必要はないが、単なる印象批評や他からの受け売りは評価されない。 |
オフィスアワー: 授業相談 /Office hours |
適宜相談に応じるが、メイルで事前に予約を取ること。 |
学生へのメッセージ /Message for students |
「哲学」と云う言葉の通俗的用法(例えば、「基本原理」「根本方針」)に囚われることなく、また、諸科学の知識を持たないとしても、西洋文明の歴史の中で人文学(≠人文科学)として存続してきた哲学の意味を、「言葉と心」と云う極めて20世紀的なテーマに即して考えて欲しいと思います。 |
その他 /Others |
なし。 |
キーワード /Keyword(s) |
心的状態と事実,意図的行為と行動,内包性と外延性,翻訳,観念論,意味と真理,構成主義数学,意味と検証,ウィトゲンシュタイン,言語ゲーム,言語行為論 |