シラバス参照 |
講義概要/Course Information |
科目基礎情報/General Information |
授業科目名 /Course title (Japanese) |
国際文化論 | ||
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英文授業科目名 /Course title (English) |
Intercultural Studies | ||
科目番号 /Code |
HSS613z | ||
開講年度 /Academic year |
2020年度 | 開講年次 /Year offered |
3/4 |
開講学期 /Semester(s) offered |
後学期 | 開講コース・課程 /Faculty offering the course |
情報理工学域 |
授業の方法 /Teaching method |
講義 | 単位数 /Credits |
2 |
科目区分 /Category |
総合文化科目 | ||
開講学科・専攻 /Cluster/Department |
情報理工学域 | ||
担当教員名 /Lecturer(s) |
宇田川 尚人 | ||
居室 /Office |
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公開E-Mail |
ua407099@edu.cc.uec.ac.jp または signifiant@x.email.ne.jp | ||
授業関連Webページ /Course website |
なし | ||
更新日 /Last updated |
2020/02/23 16:06:20 | 更新状況 /Update status |
公開中 /now open to public |
講義情報/Course Description |
主題および 達成目標 /Topic and goals |
主題:文化を国際的な視野で理解するということは、多様化する価値と増大する情報の大海に投げ込まれながら、「時代」や「社会」が生み出すリアリティーの「真の意味」を問い正し、それらの中で「自己」の立ち位置を正しく見いだす為の<アクセス権>を手に入れることを意味する。そのために、この講義では、1)様々な例証を通して、まず東西の文化の差異や考え方の差異、更にはその背後にある歴史観の差異を指摘しつつ、2)それでもグローバル化と共に「時代の要請によって<リアリティー>というものがひとつの方向へと大きく変化しつつある」ということを示し、3)最後に、そもそも「人間にとって文化とは何なのか」という哲学的な問いに対する答えの重要な手がかりを提示したいと考えている。 達成目標:理想は、受講者一人一人が、多様化する価値観と情報の氾濫する海の中で、単なるトレンドに終わることのない真の時代の要請や社会のニーズをみずから読み解いてゆく能力を獲得すること、また自己と世界との関係を具体的な「文化現象」を通して分析する洞察力を習得することにある。(ただし半期の講義であるため、実質的な目標は、講義で紹介される様々な考え方を各自が自ら追体験あるいは検証することを通して、様々な「文化現象」の背後にある重要な「意味」を見抜く為に必要な、洞察のコツを身につけることとしたい。) |
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前もって履修 しておくべき科目 /Prerequisites |
その他の ◇注意点を参照のこと。 |
前もって履修しておくこ とが望ましい科目 /Recommended prerequisites and preparation |
特になし。 |
教科書等 /Course textbooks and materials |
特定の教科書は使用しない。必要に応じてプリントを配布する。 |
授業内容と その進め方 /Course outline and weekly schedule |
授業内容 第1回 科学技術と文化 --- 先端技術にみる倫理的意思決定を巡る文化の差異 --- 第2回 例証1 再生医療〜救世主兄弟 第3回 例証2 Enhanced Body & Mind 第4回 例証3 スマート・ドラッグによる脳(あるいは意識)の操作? 第5回 美意識と文化 --- 東西あるいは過去との対決 --- 第6回 解釈1 庭園および建築に見られる東西様式美の差異 第7回 解釈2 バロック・ロココ・侘・寂 第8回 解釈3 革新とは何か? 栗崎昇とダニエル・オスト 第9回 精神分析と文化 --- R・I・S 理論から見た様々な文化現象 --- 第10回 分析1 ファム・ファタール〜エバンゲリヲン 第11回 分析2 芸術表現に見られる欲望の裏側 第12回 分析3 初音ミク・ジェミノイド・マトリックス・攻殻機動隊 第13回 考察1 文化にとって<リアリティ−>とは何か? --- Virtual Reality vs Mixed Reality --- 第14回 考察2 「現実」を「補完する」ものとしての文化? --- 宗教 vs 科学技術 --- 第15回 考察3 価値観の相違・歴史観の相違・宗教間の対立の只中で --- 西欧とイスラム --- 米 以上の内容は暫定的なものである。一部を変更する可能性があるが、詳しくは初回に解説する 授業の進め方 東西の文化・考え方の差異を、先端医療技術、美意識、精神分析、哲学等に焦点を当て、個別テーマごとに提示してゆく。単なる比較(イギリスとアメリカ、ドイツとフランス、欧米と日本等の差異を紹介する)に留まらず、それぞれのテーマに関して学生がどのように感じかつ考えるかを、実際の質疑応答で学生に問いかけてゆく授業にしたい。 |
実務経験を活かした 授業内容 (実務経験内容も含む) /Course content utilizing practical experience |
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授業時間外の学習 (予習・復習等) /Preparation and review outside class |
配付資料(特に後半の精神分析関係)はざっと読んだだけではわからないかもしれない。 それでも必ず目を通し、 1)自分の理解が正しいか自信のない箇所や、 2)理解できていないと思われる箇所をあらかじめチェクしておくこと。また、 3)配付資料には書かれていないが授業内で理解の為に「重要」と説明された「概念」や 「キーワード」は必ずメモを取り、 4)それらの「論理関係」を手掛かりとして、もう一度配布資料を復習の際に読み込むこと。 |
成績評価方法 および評価基準 (最低達成基準を含む) /Evaluation and grading |
評価方法:平常点(毎回のリアクションペーパーの評価)と期末レポートによって総合的に評価する。 評価基準:2/3以上の出席率と期末レポート60点以上の成績を最低基準とする。 |
オフィスアワー: 授業相談 /Office hours |
適宜相談に応じるが、授業前後等に事前のアポイントを取ることが望ましい。 |
学生へのメッセージ /Message for students |
授業の前半は、比較的易しいので、学生間の討論への積極的な参加を期待する。 授業の後半(特にLacanの精神分析理論)は、超難解なので、精神病理学・心理学・哲学的思想に慣れていない学生は、予習復習に相当な時間を割かれることを覚悟すること。 |
その他 /Others |
◇ 注意点 ・言語文化演習科目「国際文化演習」の単位を取得した学生は、上級科目「国際文化論」を履修するこ とはできない。 ・本科目は上級科目であるが、平成25年度以前に入学した情報理工学部学生は、言語文化演習科目「国 際文化演習」の単位に読み替えることができる(単位認定はどちらか一方のみである)。 ・電気通信学部学生による本科目の履修は、言語文化演習科目「国際文化演習」への読替科目の履修と してのみ可能である。 ・本科目は上級科目である為、受講希望者が多い場合は、人数を約30名に制限する。 そのため、初回に出席していない学生の後からの履修登録は一切認められない。 |
キーワード /Keyword(s) |
異文化論、比較思想、現代思想、精神分析 |