シラバス参照 |
講義概要/Course Information |
科目基礎情報/General Information |
授業科目名 /Course title (Japanese) |
線形代数学第二(クラス3) | ||
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英文授業科目名 /Course title (English) |
Linear Algebra Ⅱ | ||
科目番号 /Code |
MTH202z | ||
開講年度 /Academic year |
2020年度 | 開講年次 /Year offered |
1/2/3/4 |
開講学期 /Semester(s) offered |
後学期 | 開講コース・課程 /Faculty offering the course |
情報理工学域 |
授業の方法 /Teaching method |
講義 | 単位数 /Credits |
2 |
科目区分 /Category |
専門科目 | ||
開講学科・専攻 /Cluster/Department |
情報理工学域 | ||
担当教員名 /Lecturer(s) |
阪口 豊 | ||
居室 /Office |
西10-422 | ||
公開E-Mail |
yutaka.sakaguchi@uec.ac.jp | ||
授業関連Webページ /Course website |
https://human-informatics.jp/wiki/lecture/?la2_2020 | ||
更新日 /Last updated |
2020/02/20 18:25:51 | 更新状況 /Update status |
公開中 /now open to public |
講義情報/Course Description |
主題および 達成目標 /Topic and goals |
数学のみならず広く理工学・情報学において,「線形性」あるいは「線形化」という考え方は重要である.線形代数学,特に本講義で述べる「ベクトル空間」と「線形写像」の概念は,複雑で多様な対象や現象の中に現れる「線形性」という性質を抽象化し,統一的に記述することを可能にする体系を提供する.これにより分野を問わず広く用いられ,本学で学ぶ専門科目を受講するにあたり必須の内容である.「ベクトル空間」の概念は、高校で学習する「ベクトル」の考え方とその性質を一般化したものであると同時に,高校で触れる「集合」に新たな構造を導入したものである.さらに「関数」の考え方の一般化である「写像」という集合同士の対応付けの考え方を「線形性」と結びつけることにより「線形写像」の考え方に至る.これらの観点から高校までの学習との接続に十分配慮して講義を行う. 線形代数学第二では,線形代数学における最も基本的な概念であるベクトル空間と線形写像の理解を目標とする.具体的には,ベクトル空間のもっとも基本的なモデルであり,高校までの平面・空間ベクトルの概念を高次元化した「数ベクトル空間」を中心に,ベクトルの一次独立性,基底と次元の概念,線形写像とその表現行列といった概念,行列や線形変換の固有値や対角化とその具体的な計算法を扱う.具体的な計算においては線形代数学第一における「行列」の計算技術が必須である. |
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前もって履修 しておくべき科目 /Prerequisites |
線形代数学第一 |
前もって履修しておくこ とが望ましい科目 /Recommended prerequisites and preparation |
数学演習第一,微分積分学第一 |
教科書等 /Course textbooks and materials |
教科書: ・木田 雅成 著 「線形代数学講義」(培風館2013年) 参考書(数学教室の先生方から推薦のあったものは以下のとおり) ・村上正康・佐藤恒雄・野澤宗平・稲葉尚志 共著 「教養の線形代数学(五訂版)」(培風館2008年) ・中村 郁 著 「線形代数学」(数学書房2007年) ・川久保 勝夫 著 「線形代数学(新装版)」(日本評論社2010年) ・佐武 一郎 著 「線型代数学」(裳華房1974年) ・斎藤 正彦 著 「線型代数入門」(東京大学出版会1966年) (担当教員が学生のときの使った教科書は佐竹先生や斎藤先生の本だった) |
授業内容と その進め方 /Course outline and weekly schedule |
(a) 授業内容 第1回:内容紹介・集合と写像の考え方 第2回:ベクトル空間とその部分空間 第3回:ベクトルの一次独立・一次従属 第4回:ベクトル空間の基底と座標 第5回:ベクトル空間の次元 第6回:いろいろな部分空間の基底と次元 第7回:線形写像の導入と定義 第8回:線形写像の核と像 第9回:中間試験とその解説 第10回:線形写像の表現行列 第11回:基底変換と表現行列 第12回:線形写像の固有値・固有ベクトルとその性質 第13回:表現行列の対角化とその応用 第14回:内積,ノルム,正規直交基底,正射影,グラムシュミットの直交化 第15回:予備日 定期試験 スケジュールは状況に応じて適宜変更する.詳しくは講義ホームページを参照のこと. (b) 授業の進め方 板書とスライドを組み合わせて行う. |
実務経験を活かした 授業内容 (実務経験内容も含む) /Course content utilizing practical experience |
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授業時間外の学習 (予習・復習等) /Preparation and review outside class |
数学の講義内容は「講義を聴いている」だけでは決して理解できないし,身につかない.講義では毎回演習課題を出題するので,その問題を自分の手で解いてみることで内容の理解に努めてほしい. |
成績評価方法 および評価基準 (最低達成基準を含む) /Evaluation and grading |
(a) 評価方法 定期試験(中間試験・期末試験)の評価点を90%,演習課題の評価点を10%として,総合的に評価する. 演習課題に対するレポートをすべて提出することが単位取得の必要条件である.ただし,十分条件ではない(レポートをすべて提出しても単位が取得できるとは限らない). (b) 評価基準 ベクトル空間の部分空間・基底・次元の概念を理解し,同次連立一次方程式の解空間や行列から定まる線形写像の核や像空間などの基底や次元を求められること,線形写像の表現行列の考え方を理解し,具体的な例で実際に求められること,および,線形変換や行列の固有値・固有ベクトルを計算し,対角化を実行できることを合格の基準とする. |
オフィスアワー: 授業相談 /Office hours |
質問等については講義終了後の時間帯に受け付ける. |
学生へのメッセージ /Message for students |
線形代数は種々の工学的問題を解決する上での基本的ツールであり.これが使いこなせるようになると得るものを大きい. |
その他 /Others |
特になし. |
キーワード /Keyword(s) |
ベクトル空間,1次独立・1次従属,部分空間,和空間,ベクトル空間の基底と次元,座標,線形写像,線形写像の表現行列,線形写像の核と像,基底変換,固有値,固有ベクトル,固有空間,対角化,内積,ノルム,正規化,正規直交基底,正射影,グラム・シュミットの直交化 |