シラバス参照 |
講義概要/Course Information |
科目基礎情報/General Information |
授業科目名 /Course title (Japanese) |
解析学(クラス1) | ||
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英文授業科目名 /Course title (English) |
Analysis | ||
科目番号 /Code |
MTH203z | ||
開講年度 /Academic year |
2020年度 | 開講年次 /Year offered |
1/2/3/4 |
開講学期 /Semester(s) offered |
後学期 | 開講コース・課程 /Faculty offering the course |
情報理工学域 |
授業の方法 /Teaching method |
講義 | 単位数 /Credits |
2 |
科目区分 /Category |
専門科目 | ||
開講学科・専攻 /Cluster/Department |
情報理工学域 | ||
担当教員名 /Lecturer(s) |
石田 晴久 | ||
居室 /Office |
東1-501 | ||
公開E-Mail |
ishida@uec.ac.jp | ||
授業関連Webページ /Course website |
なし | ||
更新日 /Last updated |
2020/02/21 15:50:49 | 更新状況 /Update status |
公開中 /now open to public |
講義情報/Course Description |
主題および 達成目標 /Topic and goals |
【主題】級数(特に整級数)の基本的取り扱いと微分方程式の解法について学ぶ. 【到達目標】[級数]では,無限級数の基本的性質を学んだ後,整級数(べき級数)の基本的性質,計算法を学び,その取り扱いに関する理解を深める.[微分方程式]では,1階常微分方程式,定数係数線形微分方程式を中心に常微分方程式の解法を学び,更にこれらの微分方程式を解く技術を磨く. 《授業の概要》 [級数]では,まず高校の数学IIIで学習した無限等比級数の性質などを用いて,一般の無限級数の収束発散の性質を調べる.それを基にして整級数(無限次の多項式)の基本的性質や収束半径という重要な概念について学習する.また与えられた関数の整級数展開についても学ぶ.整級数は関数を項とする無限級数であり,整級数の扱いは今後勉強する関数論,フーリエ級数論の基礎となる.[微分方程式]では,1階微分方程式(変数分離形,同次形,1階線形など)を不定積分の考え方で具体的に解く方法(求積法),および定数係数線形微分方程式の特性多項式を用いた一般的解法について学ぶ.微分方程式は言うまでもなく,自然科学,工学の現象を説明する最も基本的な道具であり,ここで学習した解法に習熟することが望まれる. |
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前もって履修 しておくべき科目 /Prerequisites |
微分積分学第一 |
前もって履修しておくこ とが望ましい科目 /Recommended prerequisites and preparation |
数学演習第一,線形代数学第一 |
教科書等 /Course textbooks and materials |
教科書: 三宅 敏恒 著『入門 微分積分』(培風館) [微分積分学の教科書] 石田 晴久・申 正善 共著『級数と微分方程式』(牧野書店) 参考書: 稲葉 三男 著『初等解析I 級数』(槇書店) 無限級数論の初学者向けの入門書 小松 勇作 著『復刊 無理数と極限』(共立出版) 複素関数論の大家による実数論と無限級数論の比肩なき成書 岡田 良知 著『級數論』(岩波書店) 無限級数論最高の和書 原 惟行・松永 秀章 共著『イプシロン・デルタ論法 完全攻略』(共立出版) 収束の厳密な定義をよく理解したい学生に最適 内藤 敏機・申 正善 共著『初等常微分方程式の解法』(牧野書店) 指定の教科書の姉妹編(?),積分計算から解説 内藤 敏機 著『常微分方程式』(共立出版) 線形常微分方程式や演算子法を丁寧に扱っている入門書 大谷 光春 著『理工基礎 常微分方程式論』(サイエンス社) 基礎理論からの求積法の明解な教科書 柳田 英二・栄 伸一郎 共著『常微分方程式論』(朝倉書店) 求積法と力学系への平易な入門書 ポントリャーギン 著,千葉 克裕 訳『常微分方程式』(共立出版) 盲目の傑出した幾何学者による古典的名著 磯崎 洋 著『求積法のさきにあるもの - 微分方程式は解ける』(数学書房) 求積法の後,1階偏微分方程式,解析力学,幾何光学への入門へと誘う良書,求積法の意義や応用を知りたい学生向き Little, Teo & van Brunt, Real Analysis via Sequences and Series, Undergrad. Texts in Math., Springer, 2015. 数列や級数を主とした微積分の平易な教科書,具体例や問が豊富で面白い例も K. Knopp, Theory and Application of Infinite Series, Dover, 1990. 無限級数論の世界的碩学による古典的名著,広範に深い知識が得られる V. I. Arnold, Ordinary Differential Equations, 3rd ed., Universitext, Springer, 2006. 力学系の権威による幾何的観点からの好評な入門書 |
授業内容と その進め方 /Course outline and weekly schedule |
(a) 授業内容 第1回:内容紹介,数列の復習,級数の定義 第2回:正項級数の収束判定 第3回:絶対収束と条件収束,交項級数 第4回:整級数の収束,収束半径 第5回:整級数の性質(*関数列・関数項級数の一様収束) 第6回:関数の整級数展開 第7回:級数のまとめ,補足 第8回:中間試験とその解説 第9回:微分方程式の例,*正規形微分方程式の解の存在 第10回:1階の微分方程式の求積法I (変数分離形,同次形,1階線形微分方程式) 第11回:1階の微分方程式の求積法II(完全微分形など) 第12回:*線形微分方程式の基本性質(解空間,基本解など) 第13回:定数係数線形微分方程式の解法I (斉次方程式の基本解) 第14回:定数係数線形微分方程式の解法II(非斉次方程式の特殊解,一般解) 第15回:微分方程式のまとめ,補足 定期試験 【注1】講義の進度は多少前後することがある.また,*印の項目は省略されることがある. 【注2】クラスによっては第1回〜第7回(級数)と第9回〜第15回(微分方程式)の順序を入れ換えることがある. (b) 授業の進め方 授業は基本的に板書によって進められる. |
実務経験を活かした 授業内容 (実務経験内容も含む) /Course content utilizing practical experience |
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授業時間外の学習 (予習・復習等) /Preparation and review outside class |
授業時間外の学習なしに,講義中に講義内容のすべてを理解することは不可能であることを認識してほしい.授業時間外に,講義の復習をすると同時に,教科書の演習問題等を実際に解いてみる作業が求められる. |
成績評価方法 および評価基準 (最低達成基準を含む) /Evaluation and grading |
(a) 評価方法 定期試験を中心に,必要に応じてレポート・小テストなどを課し,それらの出来を総合的に評価する. (b) 評価基準 無限級数の収束発散の判定,整級数の収束半径の計算,関数の整級数展開が,比較的単純な例に対して実行できる.また,変数分離形の微分方程式,2階の定数係数線形微分方程式の一般解の計算法が理解されていることを合格の基準とする. |
オフィスアワー: 授業相談 /Office hours |
東1号館,501号室,火曜,5時限を原則とします.但し,この時間に都合がつかない場合には,数日前に電子メールで来室予約をとった上で居室を訪問されたい.電子メールでの質問は固くお断りします.当該授業の内容以外の質問や相談には応じませんので悪しからず. |
学生へのメッセージ /Message for students |
無限級数の基本事項と微分方程式の初等解法について学習します.まず前半では無限級数の収束・発散の判定法をいくつか習います.特に高等学校で勉強した,無限等比級数の話を思い出しましょう.公比の絶対値が1よりも小さければ,その無限等比級数は収束しましたね.ここではもっと一般の無限級数の性質について学ぶことになります.例えば,収束する無限級数は微分・積分ができ,この事実から幾多の無限回微分可能な関数の級数展開が得られるのが感動的です. 後半の“微分方程式”というのは馴染みがないと思いますが,関数とその導関数との関係式の総称です.それぞれの微分方程式の型に応じて有効な解き方があって,解く過程に積分計算が必要になります.前学期の講義「微分積分学第一」の知識が不可欠です.積分計算の復習をしておいて下さい.毎回,必ず復習することが大切です.毎週,演習問題を解く練習をしておくことが確かな試験対策になるはずです.(積分計算に不安のある学生は「数学補習授業」に出て下さい.) |
その他 /Others |
なし |
キーワード /Keyword(s) |
◆級数,正項級数,等比級数,コーシーの判定法,ダランベールの判定法,絶対収束,整級数,収束半径,テーラー展開 ◆微分方程式,正規形,変数分離形,同次形,1階線形微分方程式,完全微分形,積分因子,特殊解,一般解,斉次方程式,特性方程式 |