シラバス参照 |
講義概要/Course Information |
科目基礎情報/General Information |
授業科目名 /Course title (Japanese) |
解析学(クラス6) | ||
---|---|---|---|
英文授業科目名 /Course title (English) |
Analysis | ||
科目番号 /Code |
MTH203z | ||
開講年度 /Academic year |
2020年度 | 開講年次 /Year offered |
1/2/3/4 |
開講学期 /Semester(s) offered |
後学期 | 開講コース・課程 /Faculty offering the course |
情報理工学域 |
授業の方法 /Teaching method |
講義 | 単位数 /Credits |
2 |
科目区分 /Category |
専門科目 | ||
開講学科・専攻 /Cluster/Department |
情報理工学域 | ||
担当教員名 /Lecturer(s) |
緒方 秀教 | ||
居室 /Office |
西4-306 | ||
公開E-Mail |
ogata@im.uec.ac.jp | ||
授業関連Webページ /Course website |
http://www.uec-ogata-lab.jp/ | ||
更新日 /Last updated |
2020/03/02 11:15:15 | 更新状況 /Update status |
公開中 /now open to public |
講義情報/Course Description |
主題および 達成目標 /Topic and goals |
【主題】常微分方程式の解法および級数(特に整級数)の基本的取り扱いについて学ぶ. 【到達目標】[微分方程式]では,1階常微分方程式,定数係数線形微分方程式を中心に常微分方程式の解法を学び,更にこれらの微分方程式を解く技術を磨く.[級数]では,無限級数の基本的性質を学んだ後,整級数(べき級数)の基本的性質,計算法を学び,その取り扱いに関する理解を深める. 《授業の概要》 [微分方程式]では,1階微分方程式(変数分離形,同次形,1階線形など)を不定積分の考え方で具体的に解く方法(求積法),および定数係数線形微分方程式の特性多項式を用いた一般的解法について学ぶ.微分方程式は言うまでもなく,自然科学,工学の現象を説明する最も基本的な道具であり,ここで学習した解法に習熟することが望まれる. [級数]では,まず高校の数学IIIで学習した無限等比級数の性質などを用いて,一般の無限級数の収束発散の性質を調べる.それを基にして整級数(無限次の多項式)の基本的性質や収束半径という重要な概念について学習する.また与えられた関数の整級数展開についても学ぶ.整級数は関数を項とする無限級数であり,整級数の扱いは今後勉強する関数論,フーリエ級数論の基礎となる.なお、ここで現れる「Eulerの公式」は理工系の数学の最重要公式である。 |
---|---|
前もって履修 しておくべき科目 /Prerequisites |
微分積分学第一 |
前もって履修しておくこ とが望ましい科目 /Recommended prerequisites and preparation |
数学演習第一,線形代数学第一 |
教科書等 /Course textbooks and materials |
参考書:石田晴久・申正善 著『級数と微分方程式』(牧野書店) 問題演習はこの参考書の演習問題などを解くこと。 |
授業内容と その進め方 /Course outline and weekly schedule |
(a) 授業内容 [常微分方程式] 第1回:若干の用語の説明。変数分離形。同次形の常微分方程式。 第2回:完全微分方程式(2次元ベクトル解析)。 第3回:線形微分方程式の一般論。斉次線形方程式の解空間。基本解。Wronskian。 第4回:定数係数線形微分方程式。Eulerの公式。 第5回:非斉次線形微分方程式。非斉次項が多項式の場合。多項式×指数関数の場合。山辺の方法。 第6回:非斉次線形微分方程式(続)演算子法。 第7回:非斉次線形微分方程式(続)定数変化法。調和振動子の強制振動。 第8回:中間試験。問題・補足説明。 [無限級数] 第9回:実数列とその極限。実数の性質(有界単調な実数列は収束する、実数の完備性)。sup, infの定義。無限級数とその収束。 第10回:正項級数の収束判定(Cauchyの判定法、d'Alembertの判定法、Euler-Maclaurinの判定法)、Euler定数。 第11回:交代級数とその収束判定(Leibnizの定理)。絶対収束する級数。 第12回:冪級数(定義、収束半径とその計算法)。関数列の一様収束。 第13回:関数項級数の一様収束に関するWeierstrassのM判定法。冪級数の一様収束。冪級数の項別微積分可能性。 第14回:Taylor級数展開。Eulerの公式。 第15回:Abelの定理。 (b) 授業の進め方 授業は基本的に板書によって進められる. |
実務経験を活かした 授業内容 (実務経験内容も含む) /Course content utilizing practical experience |
|
授業時間外の学習 (予習・復習等) /Preparation and review outside class |
授業時間外の学習なしに,講義中に講義内容のすべてを理解することは不可能であることを認識してほしい.授業時間外に,講義の復習をすると同時に,参考書の演習問題等を実際に解いてみる作業が求められる. |
成績評価方法 および評価基準 (最低達成基準を含む) /Evaluation and grading |
(a) 評価方法 中間・期末試験により評価する. (b) 評価基準 無限級数の収束発散の判定,整級数の収束半径の計算,関数の整級数展開が,比較的単純な例に対して実行できる.また,変数分離形の微分方程式,2階の定数係数線形微分方程式の一般解の計算法が理解されていることを合格の基準とする. |
オフィスアワー: 授業相談 /Office hours |
日時は都合のつく限りいつでもOK。場所は西4号館306号室。メールなどで事前にアポイントを取ること。 |
学生へのメッセージ /Message for students |
微分積分を自然現象や工学的現象に対して適用するためには,この解析学で学ぶ内容が非常に役に立ちます.微分方程式はあらゆる現象の記述に使われ,その解を求めることは,あらゆる応用において絶対に必要な事柄です.級数は信号処理や画像処理の基礎になるフーリエ級数を学ぶために必要ですし,ここで学ぶテイラー級数・オイラーの公式は理工系数学で大変重要です. |
その他 /Others |
なし |
キーワード /Keyword(s) |
◆微分方程式,正規形,変数分離形,同次形,1階線形微分方程式,完全微分形,積分因子,特殊解,一般解,斉次方程式,特性方程式 ◆級数,正項級数,等比級数,コーシーの判定法,ダランベールの判定法,絶対収束,ベキ級数,整級数,収束半径,テーラー展開 |