シラバス参照 |
講義概要/Course Information |
科目基礎情報/General Information |
授業科目名 /Course title (Japanese) |
ハイパフォーマンスコンピューティング | ||
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英文授業科目名 /Course title (English) |
High Performance Computing | ||
科目番号 /Code |
MTH602c MTH602d | ||
開講年度 /Academic year |
2020年度 | 開講年次 /Year offered |
3 |
開講学期 /Semester(s) offered |
後学期 | 開講コース・課程 /Faculty offering the course |
情報理工学域 |
授業の方法 /Teaching method |
講義 | 単位数 /Credits |
2 |
科目区分 /Category |
専門科目 | ||
開講学科・専攻 /Cluster/Department |
Ⅰ類 | ||
担当教員名 /Lecturer(s) |
山本 有作 | ||
居室 /Office |
西4-208 | ||
公開E-Mail |
yusaku.yamamoto@uec.ac.jp | ||
授業関連Webページ /Course website |
未定 | ||
更新日 /Last updated |
2020/02/21 18:45:48 | 更新状況 /Update status |
公開中 /now open to public |
講義情報/Course Description |
主題および 達成目標 /Topic and goals |
ハイパフォーマンスコンピューティング技術を用いた大規模シミュレーションを行うにあたっては、現象の数理的なモデル化、モデル化の結果得られる方程式を高速に解くアルゴリズム、アルゴリズムの高性能計算機上での実装技術の3つがともに重要である。本講義では、基本的な物理現象を題材として、偏微分方程式による数理モデル化の基礎的技法と、モデル化により得られる大規模連立1次方程式や行列の固有値問題を解くための高性能アルゴリズムの基礎を身に付けることを目標とする。また、演習を通じて、学んだアルゴリズムについて自分でプログラムを作成できるようになることを目指す。 |
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前もって履修 しておくべき科目 /Prerequisites |
線形代数学第一、微分積分学第一、微分積分学第二、応用数学第二 |
前もって履修しておくこ とが望ましい科目 /Recommended prerequisites and preparation |
数値計算に関する科目全般 |
教科書等 /Course textbooks and materials |
森正武:「数値解析」、第2版(岩波書店、2002)を利用する。 必要に応じて資料を配布する。 |
授業内容と その進め方 /Course outline and weekly schedule |
以下の内容で全15回の講義を実施する。 第1回: 単体プロセッサ上での高性能計算 第2回: 並列計算機による高性能計算 第3回: 偏微分方程式によるモデリングI(境界値問題) 第4回: 連立一次方程式の直接解法(密行列の場合) 第5回: 連立一次方程式の直接解法(疎行列の場合) 第6回: 連立一次方程式の反復解法(定常反復法) 第7回: 連立一次方程式の反復解法(非対称行列に対するクリロフ部分空間法) 第8回: 連立一次方程式の反復解法(対称行列に対するクリロフ部分空間法) 第9回: 連立一次方程式の反復解法(前処理による収束の加速) 第10回: 偏微分方程式によるモデリングII(固有値問題) 第11回: 行列の固有値問題の高速解法(非対称行列の場合) 第12回: 行列の固有値問題の高速解法(対称行列の場合) 第13回: 高速フーリエ変換とその応用(高速フーリエ変換のアルゴリズム) 第14回: 高速フーリエ変換とその応用(偏微分方程式の解法への応用) 第15回: 高性能計算に関する最新トピックス 途中、必要に応じて演習を取り入れ、学んだアルゴリズムの効率的な実装法、数値的な性質、使用上の注意点などについても学習する。 |
実務経験を活かした 授業内容 (実務経験内容も含む) /Course content utilizing practical experience |
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授業時間外の学習 (予習・復習等) /Preparation and review outside class |
講義中に説明したアルゴリズムを自分で実装し、数値実験を行って理解を深めることが重要です。 |
成績評価方法 および評価基準 (最低達成基準を含む) /Evaluation and grading |
最低到達目標は以下の通りである。 1) LU分解に基づく連立1次方程式の解法を理解し、プログラムを作成できること。 2) 共役勾配法に基づく連立1次方程式の解法を理解し、プログラムを作成できること。 3) 高速フーリエ変換の計算法を理解すること。 評価は、講義時間中に行う演習で作成・提出したプログラム、およびレポート課題により、上記目標が達成されているかどうかを判定して評価する。 |
オフィスアワー: 授業相談 /Office hours |
毎回の授業後に質問・相談の時間を設ける。また、Emailでの予約による質問・相談にも応じる予定である。 |
学生へのメッセージ /Message for students |
本講義では、高性能計算に必要な基礎知識のうち、主に理論的な部分を学びます。具体的には、熱伝導、波動などの日常的な物理現象を取り上げ、それを偏微分方程式によりモデル化して、その結果生じる行列の方程式を解くアルゴリズムについて学びます。本講義では、主にアルゴリズムの理論的な基礎を学びますが、大学院の講義「ハイパフォーマンスコンピューティング基礎論」で学ぶ並列計算手法と組み合わせることで、大規模な問題も高速に解けるようになります。ぜひ、アルゴリズムの基礎から並列計算までを通して身に付け、実際の研究に生かせるようになって欲しいと思います。 |
その他 /Others |
特になし |
キーワード /Keyword(s) |
高性能計算、連立1次方程式、ガウス消去法、LU分解、反復法、共役勾配法、固有値問題、高速フーリエ変換 |