シラバス参照 |
講義概要/Course Information |
科目基礎情報/General Information |
授業科目名 /Course title (Japanese) |
離散数学応用 | ||
---|---|---|---|
英文授業科目名 /Course title (English) |
Discrete Mathematics and Its Applications | ||
科目番号 /Code |
MTH501e | ||
開講年度 /Academic year |
2020年度 | 開講年次 /Year offered |
3 |
開講学期 /Semester(s) offered |
前学期 | 開講コース・課程 /Faculty offering the course |
情報理工学域 |
授業の方法 /Teaching method |
講義 | 単位数 /Credits |
2 |
科目区分 /Category |
専門科目 | ||
開講学科・専攻 /Cluster/Department |
Ⅱ類 | ||
担当教員名 /Lecturer(s) |
石上 嘉康 | ||
居室 /Office |
西3-205 | ||
公開E-Mail |
ishigami{AT-Mark}uec.ac.jp | ||
授業関連Webページ /Course website |
http://suzushiro.webcrow.jp/index.html | ||
更新日 /Last updated |
2020/03/03 09:22:06 | 更新状況 /Update status |
公開中 /now open to public |
講義情報/Course Description |
主題および 達成目標 /Topic and goals |
離散数学(2年前期)で習得したものは離散数学というより素朴集合論とでも呼ぶものです。本来の意味での離散数学は、この講義から学びます。 関係・同値関係などを学んだあと、離散構造、代数構造、整数論について概説する。そして公開鍵暗号などセキュリティの問題への応用を解説する。これらのアルゴリズムの基礎となっている数学について深く理解するとともに,アルゴリズムを実装する上で必要なの技術を身につけることを目標とする。 |
---|---|
前もって履修 しておくべき科目 /Prerequisites |
離散数学(2年前期) (必修ではないが事実上ほとんど全員が単位取得している。言語として記法などを使用する。例えば、講義で、定義なしに単射、全射などと言ったとき、すぐに定義を思い出すか、教科書で該当ページを調べられるようにしておくこと。もっとも、高校を超える必要予備知識は1ページ程度のプリントにして初回講義で配布する予定なので心配は無いと思う。) |
前もって履修しておくこ とが望ましい科目 /Recommended prerequisites and preparation |
・本講義で論理的に必要な科目は、上の離散数学だけです。 ・●線形代数学第一・第二(1年前期・後期) (基礎から復習しながら話しますので、詳細を覚えている必要はない。) ・前もってというわけではないが、 ●アルゴリズム論(3年前期) もあわせて受講すると、更に効果的です。(アルゴリズム論も広い意味で離散数学の応用と考えられ、離散数学応用でもアルゴリズムを扱う。) ●現代数学入門B(3年前期):ここで習った代数用語と重複があるので、心理的抵抗は少ないであろう。しかし担当教員としては多くの出席学生が履修していない前提で講義を進める。 |
教科書等 /Course textbooks and materials |
参考図書: 尾関和彦著「情報技術のための離散系数学入門」共立出版(離散数学(2年前期)の教科書) 参考図書:萩田著 暗号のための代数入門 サイエンス社 参考図書: コルメン他著 浅野他訳 アルゴリズムイントロダクション第3巻 近代科学社 (講義で扱う内容の箇所で、小さくない間違いもあります。講義中に指摘します。質問も歓迎します。) |
授業内容と その進め方 /Course outline and weekly schedule |
先ず,同値関係,商集合の概念を理解する。 次に、離散構造・代数構造・整数論について学び、情報セキュリティでの応用例を学習する。 第1回:ガイダンス,数学の概観。非可算(計算機で不可能なことが存在する)。 第2回:関係 第3回:グラフ理論(1)定義 第4回:グラフ理論(2)隣接行列 第5回:グラフ理論(3)独立数と染色数 第6回:グラフ理論(4)外周、連結度 第7回:整数論と代数 (1)基本的代数構造の定義 第8回:整数論と代数(2)基本的代数構造の性質 第9回:整数論と代数 (3) 整数、法計算、有限体 第10回:整数論と代数 (4) 素数 第11回:セキュリティ(1)公開鍵暗号 第12回:セキュリティ(2)素因数分解問題、RSA暗号 第13回:セキュリティ(3)離散対数問題 (DH鍵配送,ElGamal暗号) 第14回:セキュリティ(4)確率的素数判定アルゴリズム 第15回:達成度確認試験とその解説 |
実務経験を活かした 授業内容 (実務経験内容も含む) /Course content utilizing practical experience |
|
授業時間外の学習 (予習・復習等) /Preparation and review outside class |
離散数学(2年前期)で履修した基礎的内容は初回講義で配布するプリントにまとめます。全ての用語・記号を定義から立ち戻って理解してください。理解には二つあります。論理的理解(機械でも可能)と心理的理解です。まずは論理的理解を目指してください。 上にあげた参考書にあたると助けになるかもしれません。参考書によって記号が定義が違う所、同じ所を確認することにより、本質的なところがわかります。 |
成績評価方法 および評価基準 (最低達成基準を含む) /Evaluation and grading |
試験の結果をもって評価する。 |
オフィスアワー: 授業相談 /Office hours |
水曜5限。 |
学生へのメッセージ /Message for students |
●現在の情報化社会の基盤技術の一つである公開鍵暗号を知るためには,基礎となっている数学 ●最先端技術はすぐに古くなります。必要なときに必要な文献を読むことが重要です。非体系化されていない各論的な分野ならすぐに読めますが、数学のような体系化された知識で書かれた文献は、書かれている未知の用語・知識がどの程度初歩的か高度か検討がつかず、心理的な圧力を感じて読みにくいものです。体系化された膨大な数学の知識を所有している必要はありません。どんな知識がどこにどの程度の深さ・浅さであるのかを広く知っておいてください。用語に慣れておくと、忘れてしまっても、心理的障壁が取り除かれ、調べるのが楽になります。 |
その他 /Others |
なし |
キーワード /Keyword(s) |
初等整数論,公開鍵暗号,離散数学 |