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講義概要/Course Information |
科目基礎情報/General Information |
授業科目名 /Course title (Japanese) |
文化人類学B | ||
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英文授業科目名 /Course title (English) |
Cultural Anthropology B | ||
科目番号 /Code |
HSS415z | ||
開講年度 /Academic year |
2021年度 | 開講年次 /Year offered |
2/3/4 |
開講学期 /Semester(s) offered |
後学期 | 開講コース・課程 /Faculty offering the course |
情報理工学域 |
授業の方法 /Teaching method |
講義 | 単位数 /Credits |
2 |
科目区分 /Category |
総合文化科目 | ||
開講類・専攻 /Cluster/Department |
情報理工学域 | ||
担当教員名 /Lecturer(s) |
森 雅文 | ||
居室 /Office |
なし | ||
公開E-mail |
jinbunkyoumu@bunka.uec.ac.jp(人文社会科目の総合受付) | ||
授業関連Webページ /Course website |
初回ガイダンスの連絡板HPは【遠隔授業に関する情報】欄を確認のこと | ||
更新日 /Last update |
2021/10/13 10:38:02 | 更新状況 /Update status |
公開中 /now open to public |
講義情報/Course Description |
主題および 達成目標(2,000文字以内) /Themes and goals(up to 2,000 letters) |
◇ 主題(授業概要) 存在の境界が曖昧になる現代において、「人」という文化の現実は変貌を続けている。この授業では、文化人類学が扱ってきた諸事象(病い・治療・呪い・憑依など)を題材にしながら、「心」や「身体」を含む「人」のあり方(存在様式)を文化として捉え直していく。 前半は、私たちの判断や経験と文化との結びつきを捉えて、その相対性を踏まえながら他者に伝える「文化の翻訳」という手法の基本を学ぶ。後半は、身体・意識・環境に介入して存在を変容させる諸技法に着目して、コスモロジーや諸存在とともに変貌する「人」の制作をめぐる文化人類学的な考察について理解を深める。これらから、自分という存在やそれが発するまなざしも文化として相対化し続ける人類学的理解の考え方と方法を学び、現代の多元的な人間性の表現を総合的に捉える態度を養う。 ◇ 達成目標(ねらい) 人々の現実に寄り添う文化理解の枠組み・方法・態度を学習する。多元化する実存に真摯に向き合いながら、各所に立ち現れる「人間」という文化を見つめ続けることを可能とする、自己変容をいとわない柔軟な姿勢と力強い洞察力を養う。 |
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前もって履修 しておくべき科目(1,000文字以内) /Prerequisites(up to 1,000 letters) |
特になし |
前もって履修しておくこ とが望ましい科目(1,000文字以内) /Recommended prerequisites and preparation(up to 1,000 letters) |
特になし |
教科書等(1,000文字以内) /Course textbooks and materials(up to 1,000 letters) |
教科書は用いない。 参考書は適宜、授業時の配布プリントで紹介する。 |
授業内容と その進め方(2,000文字以内) /Course outline and weekly schedule(up to 2,000 letters) |
1. ガイダンス:講義のねらい 2. 相対化の作法 — 文化人類学的理解の基盤 — 3. 「正しさ」の文化制度 — 科学・宗教とイデオロギー — 4. 「いのち」の医療化 — 文化・技術と生命観 — 5. 「病い」と「のろい」 — 物語と診断の構造 — 6. 「治療」と「儀礼」 — 象徴の作用と効果 — 7. 憑依のリアリティ — 宗教体験のフィールドワーク — 8. 文化の翻訳 — エスノグラフィの戦略 — 9. 自我の心と精神 — 個人と人格の技法 — 10. 近代医学のコスモロジー — 機械としての人体 — 11. 東洋医学のコスモロジー — 環境に連なる人体 — 12. ナラティブの存在論 — ポストヒューマニズムの人類学 — 13. 機械のカニバリズム — 「人」の変貌と制作行為 — 14. 「ある」を捉える — 多自然主義の話法 — 15 まとめ:質疑と応答 ※ 授業の進捗や受講者の要望によって、予定の一部を変更することがある。 |
実務経験を活かした 授業内容 (実務経験内容も含む) /Course content utilizing practical experience |
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授業時間外の学習 (予習・復習等)(1,000文字以内) /Preparation and review outside class(up to 1,000 letters) |
「学び」は他人が課す作業ではない。講義内容の理解のために、自らの不足を補うことを自覚して学習に努めてほしい。そこで生じた新たな疑問や関心についての研鑽があれば、それは発展的な学習につながる。 |
成績評価方法 および評価基準 (最低達成基準を含む) (1,000文字以内) /Evaluation and grading (up to 1,000 letters) |
◇ 平常点(10%)・ レポート(90%) の総合評価 レポートは、授業の進捗に合わせて講義の論点から3〜4つの課題に応じてもらう。任意の提出物(コメントペーパー、発展的学習の成果など)については、内容を吟味した上で平常点とする。課題とレポートの評価基準は、授業内容の理解度、文化人類学的な対象の理解・相対主義や存在論的な文化理解に基づく説明ができること。 |
オフィスアワー: 授業相談(1,000文字以内) /Office hours(up to 1,000 letters) |
授業への質問・相談・要望は、毎回のWebコメントペーパーで受け付け、次回の配信授業で応答する。 |
学生へのメッセージ(1,000文字以内) /Message for students(up to 1,000 letters) |
シラバスを熟読の上で履修すること。講義で紹介する文化事象に対して当人が好ましくない・見聞を拒否したいと感じる可能性はある。自己の価値観・信念・信条を客体化して捉える準備のない学生の履修はすすめない。 |
その他 /Others |
授業は講義形式、写真・画像・映像などの視聴覚資料を適宜利用する。 |
キーワード /Keywords |
異文化理解、構造主義、多自然主義、アクターネットワーク理論、ポストヒューマニズム |