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講義概要/Course Information
2025/04/27 現在

科目基礎情報/General Information
授業科目名
/Course title (Japanese)
哲学B
英文授業科目名
/Course title (English)
Philosophy B
科目番号
/Code
HSS401z
開講年度
/Academic year
2023年度 開講年次
/Year offered
2/3/4
開講学期
/Semester(s) offered
後学期 開講コース・課程
/Faculty offering the course
情報理工学域
授業の方法
/Teaching method
講義 単位数
/Credits
2
科目区分
/Category
総合文化科目
開講類・専攻
/Cluster/Department
情報理工学域
担当教員名
/Lecturer(s)
高谷 遼平
居室
/Office
なし
公開E-mail
/e-mail
ta003810@gl.cc.uec.ac.jp
授業関連Webページ
/Course website
なし
更新日
/Last update
2023/03/03 00:58:59 更新状況
/Update status
公開中
/now open to public
講義情報/Course Description
主題および
達成目標(2,000文字以内)
/Themes and goals(up to 2,000 letters)
○主題
現代言語哲学の入門講義です。ことばの意味とは何か、なぜ私たちはことばを使ってさまざまなことがらを伝達しうるのか、ことばを発することで私たちはどのような行為をなしうるのかなど、現代言語哲学の主要テーマについて考えます。
今年度は、「日常的な場面でのことば」をテーマに講義します。これまでの言語哲学では、言語やコミュニケーションをある種理想的な対象・行為として扱ってきました。言い換えれば、私たちは日々「ちゃんとした」ことばを使用し、「ちゃんとした」コミュニケーションをとっているという前提のもとで言語の研究を行ってきました。しかし、私たちが実際に使用していることばは、学校で教えられるような、もしくはかしこまった場で求められるような小綺麗で教科書的なものばかりではありません。私たちは、ときには嘘をついて聞き手をだましたり、ときにはデタラメなことを言ったり、また、ときにはひどいことを言って誰かを傷つけることもあるのです。このようなことは褒められることではないかもしれませんが、非常にありふれた言語使用でしょう(たとえ自覚的でなかっとしても)。今年度は、伝統的な言語哲学の議論に加え、以上のようなあるいみで非常に身近なことばにまつわる問題について考えたいと思います。

○達成目標
・言語哲学や分析哲学の手法を理解する。
・私たちが日々ことばによってなしていることを、言語哲学の観点から分析・説明できるようになる。
前もって履修
しておくべき科目(1,000文字以内)
/Prerequisites(up to 1,000 letters)
なし
前もって履修しておくこ
とが望ましい科目(1,000文字以内)
/Recommended prerequisites and preparation(up to 1,000 letters)
なし
教科書等(1,000文字以内)
/Course textbooks and materials(up to 1,000 letters)
教科書は用いませんが、参考文献として以下を挙げておきます。そのほかの参考文献は、適宜授業内で紹介します。

・和泉悠『悪い言語哲学入門』(筑摩書房、2022年)
・H・カペレン&J・ディーバー(葛谷潤・杉本英太・仲宗根勝仁・中根杏樹・藤川直也訳)『バッド・ランゲージ:悪い言葉の哲学入門』(勁草書房、2022年)
・W・G・ライカン(荒磯敏文・川口由紀子・鈴木生郎・峯島宏次訳)『言語哲学ーー入門から中級まで』(勁草書房、2005年)
・八木沢敬『はじめての言語哲学』(岩波書店、2020年)
・青山拓央『分析哲学講義』(筑摩書房、2012年)
授業内容と
その進め方(2,000文字以内)
/Course outline and weekly schedule(up to 2,000 letters)
○授業の進め方
スライドを用いた講義形式です。本授業は対面授業ですが、講義スライドの配布や課題の回収はgoogle classroom上で行う予定です。初回授業日までに以下「遠隔授業に関する情報」に記載のクラスコードに登録しておいてください。

○授業内容(予定)
1. ガイダンス・導入
2. 理想的な会話における意味1:字義通りの意味
3. 理想的な会話における意味2:真理条件的内容と共通基盤
4. 理想的な会話における意味3:前提
5. 理想的な会話における意味4:言外の意味
6. 現実への第一歩:「意味」の意味が難しい
7. 嘘1:発言の真偽
8. 嘘2:嘘とミスリード
9. ブルシット:真偽を重要視しない発言
10. 悪口:悪口の悪さ
11. 悪い言語表現:蔑称・差別表現
12. 総称文:「政治家は嘘つきだ」の難しさ
13. 言語行為1:言語行為論の誕生と発展
14. 言語行為2:悪い言語行為
15. まとめ
実務経験を活かした
授業内容
(実務経験内容も含む)
/Course content utilizing practical experience
授業時間外の学習
(予習・復習等)(1,000文字以内)
/Preparation and review outside class(up to 1,000 letters)
授業で扱った題材について自由に考えてみてください。10分でも10時間でも構いません。
成績評価方法
および評価基準
(最低達成基準を含む)
(1,000文字以内)
/Evaluation and grading
(up to 1,000 letters)
○評価方法
出席確認を兼ねた毎回の小課題(リアクションペーパーのようなもの)と期末レポートで評価する予定です。詳しくは初回授業で説明します。成績評価の割合としては、小課題30%、期末レポート70%を予定しています。

○評価基準
授業を理解した上で書かれているか、文献を調べているか、自分なりの文章になっているか、レポートの作法が守られているのかなどに基づいて評価します。レポートの書き方については授業内で簡単に解説する予定です。
オフィスアワー:
授業相談(1,000文字以内)
/Office hours(up to 1,000 letters)
メールで受け付けます。
学生へのメッセージ(1,000文字以内)
/Message for students(up to 1,000 letters)
ことばを使ってことばについて哲学的に考えるのは厄介で、はじめは少し混乱するかもしれません。しかし、言語哲学や分析哲学のスタイルを知り、慣れていけば、みなさんが想像する哲学よりもずっと明快で馴染みやすいものだと感じてもらえるはずです。
その他
/Others
特になし
キーワード
/Keywords
哲学、言語哲学、分析哲学、意味、指示、真理、言語行為、意味論、語用論、コミュニケーション