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講義概要/Course Information |
科目基礎情報/General Information |
授業科目名 /Course title (Japanese) |
哲学B | ||
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英文授業科目名 /Course title (English) |
Philosophy B | ||
科目番号 /Code |
HSS401z | ||
開講年度 /Academic year |
2024年度 | 開講年次 /Year offered |
2/3/4 |
開講学期 /Semester(s) offered |
後学期 | 開講コース・課程 /Faculty offering the course |
情報理工学域 |
授業の方法 /Teaching method |
講義 | 単位数 /Credits |
2 |
科目区分 /Category |
総合文化科目 | ||
開講類・専攻 /Cluster/Department |
情報理工学域 | ||
担当教員名 /Lecturer(s) |
田中 凌 | ||
居室 /Office |
なし | ||
公開E-mail |
ta004413@gl.cc.uec.ac.jp | ||
授業関連Webページ /Course website |
授業にて通知 | ||
更新日 /Last update |
2024/10/01 15:03:42 | 更新状況 /Update status |
公開中 /now open to public |
講義情報/Course Description |
主題および 達成目標(2,000文字以内) /Themes and goals(up to 2,000 letters) |
主題 現代哲学の一つの潮流である、分析哲学および言語哲学の概要と歴史を学ぶ入門講義です。具体的には、言語について考えることで哲学的問題を解決・解消しようという発想とその妥当性を、20世紀の言語哲学の流れを概観しながら学びます。まずこの流れの源流にあるフレーゲやラッセルの理論を学んだ後、彼らの影響下で行われた様々な哲学的問題への分析哲学的アプローチを概観します。取り扱う具体的な問題には、検証可能な言明とそうでない言明の線引きはどうできるのか、「道徳的に良い・悪い」と述べるとき人は何を言っているのか、「こころ」やそれに関連する語は何を意味するのか、「必然性」とは何か...などが含まれます。また学期の最後には、言語哲学のアプローチが現代の政治・社会的な問題にどのように適用できるかを、具体例に即して考えます。 達成目標 現代の言語哲学・分析哲学の基礎となる概念や手法を理解する。 そうした概念や手法を、具体例を交えて自分の言葉で明快に説明できるようになる。 |
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前もって履修 しておくべき科目(1,000文字以内) /Prerequisites(up to 1,000 letters) |
特になし。 |
前もって履修しておくこ とが望ましい科目(1,000文字以内) /Recommended prerequisites and preparation(up to 1,000 letters) |
特になし。(形式論理学の道具に親しんでいると前半数回の内容はより理解しやすいです。) |
教科書等(1,000文字以内) /Course textbooks and materials(up to 1,000 letters) |
なし。必要な資料は適宜配布します。 以下は授業内容についてより深く体系的に学んでみたい人向けの参考書です。その他の参考文献は授業中に紹介します。 W・G・ライカン(荒磯敏文・川口由紀子・鈴木生郎・峯島宏次訳)『言語哲学:入門から中級まで』勁草書房、2005年 八木沢敬『はじめての言語哲学』岩波書店、2020年 和泉悠『悪い言語哲学入門』筑摩書房、2022年 |
授業内容と その進め方(2,000文字以内) /Course outline and weekly schedule(up to 2,000 letters) |
以下の予定は、理解度等の事情を鑑みて学期中に調整される可能性があります。 1. ガイダンス・導入 2. 論理学と分析哲学(フレーゲ) 3. 文の意味の構成(フレーゲ) 4. 理論と実践:言語を形式的に分析することへの反感?について 5. 文とその論理形式・記述の理論(ラッセル/ストローソン) 6. 「言語的混乱の解消」としての哲学(ウィーン学団) 7. 有意味と無意味の線引き(ウィトゲンシュタイン) 8. 「道徳的正しさ」の分析(エイヤー) 9. 「こころ」の分析(ヘンペル/ライル) 10. 「必然的真理」の分析(カルナップ) 11. 分析哲学批判とその後の言語哲学(クワイン) 12. 言語の社会分業:「惑星」の意味はどう決まったか 13. 意味論的不正義:「拷問」の定義を権力が決めてよいのか 14. 意味論と語用論:「言った言わない」問題への言語哲学的アプローチ 15. まとめ 授業の進め方 基本的に、スライドを用いた講義形式です。授業中に、Slido.com等を用いた匿名アンケート・クイズの時間を取ります。 |
実務経験を活かした 授業内容 (実務経験内容も含む) /Course content utilizing practical experience |
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授業時間外の学習 (予習・復習等)(1,000文字以内) /Preparation and review outside class(up to 1,000 letters) |
小課題では主に、授業内容に基づいて具体例を考えてもらうようなものを課します。「授業中は理解できたと思っていたがいざ自分で説明しようとするとよくわからない」となってしまうのを防ぐために、小課題には丁寧に取り組んでください。 |
成績評価方法 および評価基準 (最低達成基準を含む) (1,000文字以内) /Evaluation and grading (up to 1,000 letters) |
毎回の授業後小課題:40% 期末評価(試験あるいはレポート):60% 評価基準 小課題:授業内容を理解しているか・紹介された立場や理論に対し適切な質問や批判を考えるなどして授業に主体的に取り組めているか、といった観点で評価します。 期末評価:授業内容を正確に理解しているか、文献の内容を簡潔にまとめられているか、議論の展開に自分なりの工夫があるか、アカデミックライティングの作法が守られているかなどに基づいて評価します。 (受講者数に応じて、成績評価の詳細については変更の可能性があります。) |
オフィスアワー: 授業相談(1,000文字以内) /Office hours(up to 1,000 letters) |
授業後に質問などを受け付けます。それ以外の時間についてはメールで対応します。 |
学生へのメッセージ(1,000文字以内) /Message for students(up to 1,000 letters) |
物事を深く考えるにあたって、まずその手段となる言語を考察の対象にしようというアプローチの面白さを感じてもらえればと思います。また、自分が使いこなせているはずの言語について、改めて理論的に考えてみるとよくわからないこと・知らないことがたくさんあるという驚きを実感してもらいたいです。 |
その他 /Others |
特になし。 |
キーワード /Keywords |
哲学、言語哲学、分析哲学、意味、論理、意味論、語用論、コミュニケーション |