シラバス参照 |
講義概要/Course Information |
科目基礎情報/General Information |
授業科目名 /Course title (Japanese) |
数学の哲学 | ||
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英文授業科目名 /Course title (English) |
Philosophy of Mathematics | ||
科目番号 /Code |
HSS501z | ||
開講年度 /Academic year |
2024年度 | 開講年次 /Year offered |
3/4 |
開講学期 /Semester(s) offered |
前学期 | 開講コース・課程 /Faculty offering the course |
情報理工学域 |
授業の方法 /Teaching method |
講義 | 単位数 /Credits |
2 |
科目区分 /Category |
総合文化科目 | ||
開講類・専攻 /Cluster/Department |
情報理工学域 | ||
担当教員名 /Lecturer(s) |
秋吉 亮太 | ||
居室 /Office |
なし | ||
公開E-mail |
georg.logic@gmail.com | ||
授業関連Webページ /Course website |
なし | ||
更新日 /Last update |
2024/03/21 09:58:39 | 更新状況 /Update status |
公開中 /now open to public |
講義情報/Course Description |
主題および 達成目標(2,000文字以内) /Themes and goals(up to 2,000 letters) |
(a) 主題:数学の哲学は科学哲学の一分野で、文字通り数学についての哲学的な問いを扱う学問です。本講義では「数とは何か」「無限とは何か」「証明とは何か」といった基本的な問いに関する現代的な立場をいくつか概観して検討します。講義の前半では、20世紀初頭の西洋で提唱された三つの立場(フレーゲの論理主義,ブラウワーの直観主義,ヒルベルトの形式主義)を取り扱って、後半では東洋(日本)で提示されたいくつかの立場を解説します。とくに西田幾多郎の数理思想とその影響を受けた末綱恕一、そして戦後の日本で数学基礎論(証明論)を世界的な水準で展開した竹内外史の数理思想に焦点を当てます。 (b) 達成目標:「数とは何か」「無限とは何か」といった問に関する哲学的な立場を、自分なりの例を作って説明できることを第一の目標とします。また、こうした問は西洋の哲学においてごく基本的で中心的であるため、数学の哲学を学ぶことで、科学を哲学的な観点から批判的に検討することの基礎を身につけるきっかけをつかんでほしいと思っています。 |
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前もって履修 しておくべき科目(1,000文字以内) /Prerequisites(up to 1,000 letters) |
なし |
前もって履修しておくこ とが望ましい科目(1,000文字以内) /Recommended prerequisites and preparation(up to 1,000 letters) |
なし |
教科書等(1,000文字以内) /Course textbooks and materials(up to 1,000 letters) |
教科書はとくに用いません。プリントを配布します。資料はすべてWebclassで配布します(原則的に紙での配布はしません)。 参考書:スチュワート・シャピロ、『数学を哲学する』、筑摩書房。 Alexander L. George, Daniel Velleman, "Philosophies of Mathematics", Wiley-Blackwell, 2001. |
授業内容と その進め方(2,000文字以内) /Course outline and weekly schedule(up to 2,000 letters) |
(a) 授業内容 本講義の前半では、20世紀初頭の西洋で提唱された三つの立場(フレーゲの論理主義、ブラウワーの直観主義、ヒルベルトの形式主義)を取り扱って、後半では東洋(日本)で提示された立場を概観する。 第一回:数学の哲学とは何か(イントロダクション) 第二回:フレーゲの論理主義(1)(論理主義概観) 第三回:フレーゲの論理主義(2)(ヒュームの原理他) 第四回:ブラウワーの直観主義(1)(数学における構成性) 第五回:ブラウワーの直観主義(2)(排中律批判) 第六回:ヒルベルトの形式主義(1)(有限の立場と無矛盾性プログラム) 第七回:ヒルベルトの形式主義(2)(ゲーデルの不完全性定理とそのインパクト) 第八回:前半のまとめ 第九回:西田の数学の哲学(1)(西田哲学概観とその初期数理思想) 第十回:西田の数学の哲学(2)(後期数理思想) 第十一回:末綱の数学の哲学(西田の影響と竹内への影響) 第十二回:竹内の数学の哲学(1)(竹内の証明論プログラム概観) 第十三回:竹内の数学の哲学(2)(竹内とヒルベルトの哲学的な立場の違い) 第十四回:竹内の数学の哲学(3)(竹内の数理思想における西田の影響) 第十五回:これまでのまとめ (b) 基本的にスライドを使った講義形式で進めて、月に一回程度オンデマンド型遠隔授業を行います。毎回の授業で簡単な演習問題を出しますので、講義形式が基本でありますが多少の演習も含んでいると考えてください。また、リアクションペーパーに対する回答を(必要に応じて)次回の授業で取り上げます。 |
実務経験を活かした 授業内容 (実務経験内容も含む) /Course content utilizing practical experience |
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授業時間外の学習 (予習・復習等)(1,000文字以内) /Preparation and review outside class(up to 1,000 letters) |
講義を十分に理解するには、毎回の授業内容を復習する必要があります。とくに、演習問題については授業時間外にも積極的に取り組むことが求められます。 |
成績評価方法 および評価基準 (最低達成基準を含む) (1,000文字以内) /Evaluation and grading (up to 1,000 letters) |
(a) 授業への参加(リアクションペーパー)30%、学期末レポート70%。 (b) 本講義に登場する哲学的な立場の基本的な考えを、自分なりの例を作りながら説明できることが重要です。また、さまざまな哲学的な立場の背後に存在する歴史的な流れを把握して、自分でまとめられることを望みます。 |
オフィスアワー: 授業相談(1,000文字以内) /Office hours(up to 1,000 letters) |
メールでアポイントメントをとってください。 |
学生へのメッセージ(1,000文字以内) /Message for students(up to 1,000 letters) |
数学の哲学が取り扱う問題は、西洋の哲学において中心的であったといえます。したがって、この科目を学ぶことによって、科学を哲学的な観点から批判的に検討することの基礎を身につけるきっかけになると思います。なお、論理学に関する必要な知識は適切に補いますので、この点については心配せずに履修してください。 |
その他 /Others |
なし |
キーワード /Keywords |
哲学、論理学、数学、数、証明、有限、無限、証明論、集合論、フレーゲ、ブラウワー、ヒルベルト、西田、末綱、竹内 |