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講義概要/Course Information
2024/06/20 現在

科目基礎情報/General Information
授業科目名
/Course title (Japanese)
デジタル信号処理(Ⅱ類)
英文授業科目名
/Course title (English)
Digital Signal Processing
科目番号
/Code
ELE601f GSE601i GSE601j
開講年度
/Academic year
2024年度 開講年次
/Year offered
3
開講学期
/Semester(s) offered
後学期 開講コース・課程
/Faculty offering the course
情報理工学域
授業の方法
/Teaching method
講義 単位数
/Credits
2
科目区分
/Category
専門科目
開講類・専攻
/Cluster/Department
Ⅱ類
担当教員名
/Lecturer(s)
金子 修
居室
/Office
東3-618
公開E-mail
/e-mail
o.kaneko@uec.ac.jp
授業関連Webページ
/Course website
本講義のGoogle Classroomのコードは f2ajuijです. 
更新日
/Last update
2024/03/25 12:12:50 更新状況
/Update status
公開中
/now open to public
講義情報/Course Description
主題および
達成目標(2,000文字以内)
/Themes and goals(up to 2,000 letters)
(a) 主題:自然現象を計測する,設計結果の挙動を計測するなど,計測はあらゆる学問に共通する横断的科学技術である.情報機器,コンピュータの発達により,現在では,ほとんどの計測がディジタル信号として扱われる.そのディジタル信号を適切に処理をして,解析に活かすことは基本的な手順といえる.本講義では,このように,あらゆる工学に共通となるディジタル信号処理の基礎を理解し習得することで,研究,技術,開発にいかせるような素養をみにつけることを主題とする.

(b) 達成目標:信号のディジタル化,離散信号の性質とその表現法,z変換,離散時間システム
とその性質、雑音とフォルタ,高速フーリエ変換(FFT)など、基礎的な事項をきちんと
理解し、応用できる力を身につける。 
前もって履修
しておくべき科目(1,000文字以内)
/Prerequisites(up to 1,000 letters)
応用数学A,応用数学B
前もって履修しておくこ
とが望ましい科目(1,000文字以内)
/Recommended prerequisites and preparation(up to 1,000 letters)
複素関数論
教科書等(1,000文字以内)
/Course textbooks and materials(up to 1,000 letters)
教科書:
ディジタル信号処理のエッセンス,貴家仁志著,オーム社(予定)

参考書
ディジタル信号処理,貴家仁志著,オーム社
やりなおしのための信号数学,三谷政昭著,CQ出版
授業内容と
その進め方(2,000文字以内)
/Course outline and weekly schedule(up to 2,000 letters)
第1回:ディジタル信号処理(DSP)の工学における効用といくつかの応用例を示し,本科目を学びことの意義を講義する.
第2回:信号の離散化,量子化の意味を講義する.信号の正規化表現法とDSPで多用するインパス信号他の代表的離散信号について学ぶ.
第3回:線形不変システム(LTIシステム)の概念を概念を導入し,多くの有用なDSPがこのシステムであること, LTIシステムがFIRシステムとIIRシステムに分類されることを示し,それぞれのシステムの構造と特徴を示す.また,これらの振る舞いが,差分方程式で記述できることを学ぶ.
第4回:たたみ込みついて学ぶ.これのいくつかの算法を示す.これを踏まえて,LTIシステムを演算器と遅延器で構成する方法を学ぶ.
第5回:z変換と呼ばれる信号の変換法について学ぶ.その変換法にも基づいたシステム伝達関数を定義し,信号処理システムのz領域における表現法を学ぶ.
第7回:信号処理システムの周波数特性, 安定性,伝達関数との関係について講義する.
第8回:これまでの総括+中間テスト
第9回:周期信号に対する離散時間フーリエ級数(DTFS)について講義する.
第10回:非周期信号離散時間フーリエ変換(DTFT)について学ぶ.
第11回:第10回で学んだ知識に基づいて連続時間信号の持つ情報を損なうことなく離散時間信号に変換するためのサンプリング定理およびエイリアシングについて学ぶ.
第12回:離散フーリ変換(DFT)および同逆変換(IDFT)について学ぶ.これと10回,11回で学んだ変換とを対比させ,これら変換の類似性と相違性を学ぶ.
第13回:DFTの高速算法であるFFTの原理と窓関数について学ぶ
第14回:ディジタルフィルタの考え方とその設計法の基礎を学ぶ.
第15回:これまでの総括+期末テスト.

自分で実際に手計算したり,コンピュータを使って計算したりすることが理解を助けるので、講義以外に演習およびレポートを課す.
実務経験を活かした
授業内容
(実務経験内容も含む)
/Course content utilizing practical experience
授業時間外の学習
(予習・復習等)(1,000文字以内)
/Preparation and review outside class(up to 1,000 letters)
予習:教科書を事前に精読し,不明な点を把握しておくこと.
復習:講義中の演習や宿題,教科書の演習問題を解いて理解度を確認すること.

図書に類似の教科書が多く所蔵されている.これらを利用して理解を促進すること. 
成績評価方法
および評価基準
(最低達成基準を含む)
(1,000文字以内)
/Evaluation and grading
(up to 1,000 letters)
(a)評価方法:中間試験50点満点+期末試験50点満点で評価する

(b)評価基準:60%到達レベルをもって合格の最低基準とする。
 (1)Z変換の定義を知り、離散時間システムの解析法の基礎を説明できる.さらに,基本的な信号のz変換および逆z変換の計算を行うことができる.
 (2)離散時間の線形システムの表現と,畳み込みを用いた応答の計算を行うことができる.
(3)線形時不変システムの周波数応答を計算できる。
 (4)周期信号に対する離散時間フーリエ級数展開と逆展開のしくみがわかり、計算をすることができ説明できる.
  (5)非周期信号に対する離散時間フーリエ変換と逆変換のしくみがわかり,計算でき,説明できる.
  (6)連続時間信号を離散化するときにおこるエイリアシングがおこる現象を説明でき,それを防ぐ指標としてのナイキスト周波数を説明できる.
  (6)有限非周期信号の離散時間フーリエ変換と逆変換のしくみがわかり計算でき,説明できる.
(7)(6)の特殊版としてのFFTの原理を説明できる.また窓関数のしくみを説明できる.
(8)ディジタルフィルタを理解し設計でき、フィードバックを有するフィルタの安定性の
   基礎的事項を説明できる.
オフィスアワー:
授業相談(1,000文字以内)
/Office hours(up to 1,000 letters)
東3棟618号室、火曜、2時限。この時間に都合が付かない場合には、
メールや電話などにより別途アポイントメントを取ること。
学生へのメッセージ(1,000文字以内)
/Message for students(up to 1,000 letters)
時系列データをコンピュータで処理するときに役立つ実用的な学問である。全員が十分
理解することを希望する。 
その他
/Others
積み重ねが大切であるので,予習と復習は欠かさず行うこと
キーワード
/Keywords
Z変換,離散時間システム,周波数解析,離散時間フーリエ級数,離散時間フーリエ変換,離散フーリエ変換,サンプリング定理,エイリアジング,FFT,時系列解析,相関関数,ディジタルフィルタ