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講義概要/Course Information
2024/06/20 現在

科目基礎情報/General Information
授業科目名
/Course title (Japanese)
回折結晶学(集中)
英文授業科目名
/Course title (English)
Crystallography
科目番号
/Code
PHY504m PHY506p
開講年度
/Academic year
2024年度 開講年次
/Year offered
3
開講学期
/Semester(s) offered
前学期集中 開講コース・課程
/Faculty offering the course
情報理工学域
授業の方法
/Teaching method
講義 単位数
/Credits
2
科目区分
/Category
専門科目
開講類・専攻
/Cluster/Department
Ⅲ類
担当教員名
/Lecturer(s)
大石 一城
居室
/Office
東6-502
公開E-mail
/e-mail
muranaka[at]uec.ac.jp  【連絡教員 村中隆弘】
授業関連Webページ
/Course website
WebClass
更新日
/Last update
2024/03/22 13:24:56 更新状況
/Update status
公開中
/now open to public
講義情報/Course Description
主題および
達成目標(2,000文字以内)
/Themes and goals(up to 2,000 letters)
【主題】
原子・分子から構成される結晶の構造を知ることは物性の起源を探る上で重要なことであり、
研究の最初の段階で不可欠である。結晶の構造を決定する方法として一般的な方法は、
周期的で物質の特徴を示す対称性を持った結晶による,原子や分子サイズと同程度の波長を
持つ電磁波(X線)や粒子線(中性子線,電子線)の回折・散乱現象を用いる方法である。
ここでは、結晶の対称性と周期性による結晶格子の概念と分類である結晶の空間群を学び、
結晶格子に因る波の回折・散乱強度の定式化し、結晶構造解析の方法について学ぶ。

【到達目標】
結晶の対称性、空間群の類別、散乱強度と回折条件、X線、中性子線、電子線の回折、
ミュオンスピン回転/緩和法について理解し説明できることを目標とする。
前もって履修
しておくべき科目(1,000文字以内)
/Prerequisites(up to 1,000 letters)
波動と波,線形代数学,微積分学,解析学
前もって履修しておくこ
とが望ましい科目(1,000文字以内)
/Recommended prerequisites and preparation(up to 1,000 letters)
電磁気学,応用数学
教科書等(1,000文字以内)
/Course textbooks and materials(up to 1,000 letters)
教科書:特に定めない。

参考書:キッテルの固体物理入門、
結晶学,X線回折学,電子線回折,電子顕微鏡,中性子散乱, ミュオンスピン回転/緩和法などの
キーワードを含む本が参考書となる。
授業内容と
その進め方(2,000文字以内)
/Course outline and weekly schedule(up to 2,000 letters)
前半は結晶学の基礎,散乱と回折の基礎を学び,後半でX線回折,中性子線回折,電子線回折,
ミュオンスピン回転/緩和法について解説し,その特徴を学ぶ。
以下の項目に従って,適宜参考資料を与えながら授業を進める。

第1回 結晶学の基礎I 物質の対称性
第2回 結晶学の基礎II 結晶格子の点群と空間群
第3回 X線、中性子線、電子線、ミュオンの発生原理と検出及び波長とエネルギーの関係
第4回 波の散乱
第5回 結晶による波の回折
第6回 Laue回折条件、構造因子、消滅測、温度因子
第7回 粉末X線回折による結晶構造の決定
第8回 単結晶X線回折による結晶構造の決定
第9回 中性子線による結晶構造解析、磁気構造解析、偏極中性子の活用
第10回 中性子非弾性散乱と格子振動の分散関係
第11回 電子顕微鏡観察による結晶構造解析、電子線による表面の構造解析
第12回 ミュオンスピン回転/緩和法Ⅰ
第13回 ミュオンスピン回転/緩和法Ⅱ
第14回 量子ビームによる物性評価
第15回 レポートと解説


実務経験を活かした
授業内容
(実務経験内容も含む)
/Course content utilizing practical experience
授業時間外の学習
(予習・復習等)(1,000文字以内)
/Preparation and review outside class(up to 1,000 letters)
結晶学の基礎を身につけるには,結晶格子の対称性やその対称性を理解することが必要である。
このためには,幾何学的な空間のイメージや座標変換などの演習が必要であり,
1年次のベクトル解析などの復習が必要である。散乱と回折を理解するには,
周期関数とフーリエ級数,フーリエ変換の概念が重要で応用数学等の復習が必要となる。
講義だけでは演習が十分ではないので,授業の復習を十分に行うことが重要である。
成績評価方法
および評価基準
(最低達成基準を含む)
(1,000文字以内)
/Evaluation and grading
(up to 1,000 letters)
試験、出欠状況、レポート等で総合的に評価する。

評価基準:以下の到達レベルをもって合格の最低基準とする。
・結晶学の基礎的な事柄を説明できること。
・散乱や回折現象の基礎的な事柄を説明できること。
・X線、中性子線、電子線、ミュオンなどの発生原理や研究例を説明できること。
オフィスアワー:
授業相談(1,000文字以内)
/Office hours(up to 1,000 letters)
特に時間を設定しない。授業中または授業後に積極的に質問すること。
学生へのメッセージ(1,000文字以内)
/Message for students(up to 1,000 letters)
この科目はこれまで,専門共通科目や専門科目で習って,身につけてきた知識や学力が
基礎となって理解できる科目である。という意味で自分の身につけてきた力が
どの程度であるかを知ることが出来る。
その他
/Others
2022年度より、本科目は前学期の夏季集中講義へと開講学期と講義形態が変更となっています。
授業に関する情報は上記授業関連Webページに掲載していくので、随時確認すること。
キーワード
/Keywords
対称性,周期性,点群,空間群,格子,散乱,回折,消滅則,構造因子,
原子散乱因子, フーリエ級数,フーリエ変換,散乱断面積