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講義概要/Course Information |
科目基礎情報/General Information |
授業科目名 /Course title (Japanese) |
化学とエネルギー | ||
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英文授業科目名 /Course title (English) |
Chemistry and Energy | ||
科目番号 /Code |
CHM301z | ||
開講年度 /Academic year |
2025年度 | 開講年次 /Year offered |
2/3/4 |
開講学期 /Semester(s) offered |
前学期 | 開講コース・課程 /Faculty offering the course |
情報理工学域 |
授業の方法 /Teaching method |
講義 | 単位数 /Credits |
2 |
科目区分 /Category |
総合文化科目 | ||
開講類・専攻 /Cluster/Department |
情報理工学域 | ||
担当教員名 /Lecturer(s) |
三輪 寛子 | ||
居室 /Office |
東6号館 3階 305室 | ||
公開E-mail |
h-miwa@uec.ac.jp | ||
授業関連Webページ /Course website |
なし | ||
更新日 /Last update |
2025/04/11 10:01:40 | 更新状況 /Update status |
公開中 /now open to public |
講義情報/Course Description |
主題および 達成目標(2,000文字以内) /Themes and goals(up to 2,000 letters) |
イオンや電子の移動は工業的プロセスや生化学反応の基礎であると同時に、電気エネルギーを獲得する手段でもあります。電気エネルギーの基礎となる物理化学的手法は、私たちの日常生活に密着している学問です。熱力学を基盤としたエネルギー論から始まって、二次電池、原子核エネルギー、将来の燃料電池、水素エネルギーまで幅広く理解できることを本講義の目標の一つとします。 人間生活で消費するエネルギーは膨大な量に増加し続け、国境を越えた社会問題です。“安定で持続可能な社会”を作るための知恵と実行が喫緊の課題です。再生可能エネルギーの利用や地球温暖化問題とその抑制に向けたエネルギー利用、エネルギー変換効率を理解することを第二の目標とします。 ○達成目標 ・ 熱力学第一、第二法則を理解できる ・ 電気や熱エネルギーを得るための物質やエネルギー変換を整理して、実践的基礎技術が理解できる ・ 近い将来のエネルギー利用について理解を深める |
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前もって履修 しておくべき科目(1,000文字以内) /Prerequisites(up to 1,000 letters) |
化学概論第一・物理学概論第一/第二・基礎科学実験AB |
前もって履修しておくこ とが望ましい科目(1,000文字以内) /Recommended prerequisites and preparation(up to 1,000 letters) |
生物学・材料化学など |
教科書等(1,000文字以内) /Course textbooks and materials(up to 1,000 letters) |
教科書として指定するものはありません。 「化学概論第一」で用いた 野村・川泉共編「理工系学生のための化学基礎」 学術図書出版 が参考書となります。 |
授業内容と その進め方(2,000文字以内) /Course outline and weekly schedule(up to 2,000 letters) |
講義は「対面」で行ないます。 第1回:講義内容の説明 ー世界と日本のエネルギー事情 第2回:熱力学第一法則 ーエネルギー保存則・エンタルピーΔH 第3回:熱力学第二法則 ー可逆過程と不可逆過程・エントロピーΔS 第4回:電池と起電力 ーネルンストの式 第5回: 電解質溶液 ーモル伝導率とイオン移動度 第6回: リチウム二次電池 ー二次電池の構造と利用(または、半導体のバンド理論) 第7回:核エネルギー ー原子核崩壊と質量欠損 第8回:ウラン燃料 ー原子力発電とMOX燃料 第9回:太陽光エネルギーの利用 ー光合成反応機構 第10回:水素エネルギー・1 ー水素社会の基盤 第11回:水素エネルギー・2 ー光触媒を使った水素生成 第12回:燃料電池・1 ーその原理と水素エネルギーの利用 第13回:燃料電池・2 ー触媒 第14回:再生可能エネルギー ー様々な発電・SDGs 第15回:理解度到達試験と内容説明 授業内で、小テストやレポートを課します。 |
実務経験を活かした 授業内容 (実務経験内容も含む) /Course content utilizing practical experience |
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授業時間外の学習 (予習・復習等)(1,000文字以内) /Preparation and review outside class(up to 1,000 letters) |
エネルギーの基礎となる熱力学の理解を進めるには、定量的な計算が必要です。特に「単位(J, J/mol, eV, keV, MeV)」に常に注意をして、数値計算をしましょう。自分で計算することが、理解への近道です。 一方で、日常的に新聞やインターネットなどを通じて環境エネルギー問題に関する情報を積極的に収集しましょう。 |
成績評価方法 および評価基準 (最低達成基準を含む) (1,000文字以内) /Evaluation and grading (up to 1,000 letters) |
(a) 評価方法 小テスト・レポートの総点:期末試験=30:70の割合で総合評価する。 (b)評価基準 熱力学とエネルギー論の基礎、各種エネルギー変換の機構を理解していることを合格基準にする。 |
オフィスアワー: 授業相談(1,000文字以内) /Office hours(up to 1,000 letters) |
木曜:この時間に都合が付かない場合には、メールにより別途アポイントメントを取ること。 |
学生へのメッセージ(1,000文字以内) /Message for students(up to 1,000 letters) |
地球温暖化問題や環境放射能、それに伴う食糧不足問題などへの議論や解決手段が取り上げられている現代で、グローバルな視点に立って人類の“持続可能社会”の構築に知恵をしぼり、実行することが緊急の課題です。 本講義では、これらの問題を考える具体的な素材を提示し、エネルギー資源や利用に関する正しい理解へと導きます。数年後のエネルギー問題は、これからの未来を担うあなた達が責任を持って対応しなければならないことを肝に銘じましょう。 |
その他 /Others |
タイトルには「化学」とありますが、内容は「科学(Science)」です。新聞やTV、メディアなどで発表される最新科学関連ニュースには必ず目を通しましょう。社会に出た時にみなさんは「理工系」を学んだ者として認知されます。「自分ニハ関係ナイ」と感じる事象や物質でも、将来学んだ知識や考え方が役立つ時は「必ず」訪れます。 |
キーワード /Keywords |
熱力学第一法則、エンタルピー、熱力学第二法則、エントロピー、電気化学、電気伝導率、原子核、質量欠損、崩壊エネルギー、核分裂、水素イオン、燃料電池、太陽エネルギー、太陽電池、光合成、再生可能エネルギー |