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講義概要/Course Information |
科目基礎情報/General Information |
授業科目名 /Course title (Japanese) |
現代数学入門A | ||
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英文授業科目名 /Course title (English) |
Introduction to Modern Mathematics A | ||
科目番号 /Code |
MTH301z | ||
開講年度 /Academic year |
2025年度 | 開講年次 /Year offered |
2/3/4 |
開講学期 /Semester(s) offered |
前学期 | 開講コース・課程 /Faculty offering the course |
情報理工学域 |
授業の方法 /Teaching method |
講義 | 単位数 /Credits |
2 |
科目区分 /Category |
総合文化科目 | ||
開講類・専攻 /Cluster/Department |
情報理工学域 | ||
担当教員名 /Lecturer(s) |
伊東 裕也 | ||
居室 /Office |
(非常勤講師) | ||
公開E-mail |
ito-hiroya@uec.ac.jp | ||
授業関連Webページ /Course website |
なし(授業用のWebClassあり) | ||
更新日 /Last update |
2025/03/14 14:59:18 | 更新状況 /Update status |
公開中 /now open to public |
講義情報/Course Description |
主題および 達成目標(2,000文字以内) /Themes and goals(up to 2,000 letters) |
(a) 主題 20世紀前半に整備された現代数学の基礎としての枠組みを与える論理,集合論,実数論,ユークリッド空間をモデルとする距離空間における一般位相の初歩を中心に解説する.特に,収束概念を伴う証明等に欠かせない実数の深い性質については丁寧に説明する. (b) 達成目標 実数の連続性の公理を出発点として,ユークリッド空間に位相的諸概念を導入し,可能ならバナッハ空間論の初歩までを扱う予定である.これらを通して,微分積分学の基盤となる「有界閉集合上の連続関数の性質」(中間値の定理,最大値・最小値の存在,一様連続性)の厳密な証明が与えられる.また,有界な連続関数に上限ノルムを導入することにより,整級数の収束区間内での性質や微分方程式の解の存在定理の証明が可能となる. |
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前もって履修 しておくべき科目(1,000文字以内) /Prerequisites(up to 1,000 letters) |
微分積分学第一,微分積分学第二,解析学 |
前もって履修しておくこ とが望ましい科目(1,000文字以内) /Recommended prerequisites and preparation(up to 1,000 letters) |
線形代数学第一,線形代数学第二 |
教科書等(1,000文字以内) /Course textbooks and materials(up to 1,000 letters) |
教科書:鈴木 晋一 著『集合と位相への入門 -ユークリッド空間の位相-』(サイエンス社) 参考書(以下はあくまでも参考程度に) ・微積の詳しい参考書として 黒田 成俊 著『微分積分』(共立出版) 金子 晃 著『理数系のための基礎と応用 微分積分I, II』(サイエンス社) 杉浦 光夫 著『解析入門I, II』(東大出版会) ・論理,集合,位相の参考書として 嘉田 勝 著『論理と集合から始める数学の基礎』(日本評論社) 藤岡 敦 著『手を動かしてまなぶ 集合と位相』(裳華房) 内田 伏一 著『集合と位相(増補新装版)』(裳華房) 原 惟行・松永 秀章 共著『イプシロン・デルタ論法 完全攻略』(共立出版) |
授業内容と その進め方(2,000文字以内) /Course outline and weekly schedule(up to 2,000 letters) |
(a) 授業内容(予定) 第1回 論理と集合 第2回 写像、2項関係 第3回 実数の公理 第4回 基数と濃度、選択公理 第5回 実数の位相(1) 第6回 実数の位相(2)、関数の連続性 第7回 実数値連続関数の基本的性質 第8回 Euclid空間、開集合と閉集合 第9回 Euclid空間のコンパクト集合、連結集合 第10回 実数値多変数連続関数の基本的性質 第11回 距離空間、ノルム空間、内積空間 第12回 Banach空間と一様収束 第13回 一様収束に関連した応用 第14回 Hilbert空間とFourier級数 第15回 補足、まとめ ※ 第10回ぐらいまでは基本的に教科書に沿うが,それ以後は教科書にないことも扱う. また,受講生の様子を見ながら,講義内容を多少変更することもあり得る. (b) 授業の進め方 スライドに板書を交えて授業を行う.WebClass上で,授業の1週間前を目処に講義ノート(スライド原稿)を公開する.それが一読されていることを前提に,受講生からの質問を受け付ながら授業を進める. |
実務経験を活かした 授業内容 (実務経験内容も含む) /Course content utilizing practical experience |
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授業時間外の学習 (予習・復習等)(1,000文字以内) /Preparation and review outside class(up to 1,000 letters) |
講義ノートの事前学習を行い,分からないことを整理して授業に臨んで下さい(上記の「授業の進め方」参照).また,講義内容の定着をはかるためには折に触れて復習することも不可欠です. |
成績評価方法 および評価基準 (最低達成基準を含む) (1,000文字以内) /Evaluation and grading (up to 1,000 letters) |
(a) 評価方法 2回のレポート課題の内容で評価する. (b) 評価基準 以下の到達レベルを合格の基準とする. ・集合,写像に関する基礎的な用語と概念を正しく使用できる. ・実数の連続性の観点から,数列の収束や関数の連続性が理解できる. ・関数の一様収束の概念を理解し,適切に利用できる. |
オフィスアワー: 授業相談(1,000文字以内) /Office hours(up to 1,000 letters) |
WebClass上に質問フォーラムを開設します. 対面での授業相談を希望する場合はメール等で予約して下さい. |
学生へのメッセージ(1,000文字以内) /Message for students(up to 1,000 letters) |
1年生の微分積分学や解析学では講義時間の関係で証明を省略された定理が多くあったと思います.それを物足りなく感じていた人は是非この講義を受講してください.微分積分学において特に基本的かつ重要である「有界閉集合上の連続関数の性質」(中間値の定理,最大値・最小値の存在,一様連続性)の厳密な証明を与えることが1つの大きな目標となっています。また,整級数の収束区間内での性質,正規形微分方程式の初期値問題の解の存在(と一意性)に対する証明も,時間が許せば述べたいと考えています. |
その他 /Others |
特になし. |
キーワード /Keywords |
命題,集合,写像,濃度,実数の連続性,Cauchy列,近傍,開集合・閉集合,Euclid空間,コンパクト集合,距離空間,Banach空間,一様収束 |