![]() ![]() |
講義概要/Course Information |
科目基礎情報/General Information |
授業科目名 /Course title (Japanese) |
認知科学 | ||
---|---|---|---|
英文授業科目名 /Course title (English) |
Cognitive Science | ||
科目番号 /Code |
HSS504z | ||
開講年度 /Academic year |
2025年度 | 開講年次 /Year offered |
3/4 |
開講学期 /Semester(s) offered |
前学期 | 開講コース・課程 /Faculty offering the course |
情報理工学域 |
授業の方法 /Teaching method |
講義 | 単位数 /Credits |
2 |
科目区分 /Category |
総合文化科目 | ||
開講類・専攻 /Cluster/Department |
情報理工学域 | ||
担当教員名 /Lecturer(s) |
久野 雅樹 | ||
居室 /Office |
東1-509 | ||
公開E-mail |
hisano@uec.ac.jp | ||
授業関連Webページ /Course website |
なし | ||
更新日 /Last update |
2025/03/05 16:57:21 | 更新状況 /Update status |
公開中 /now open to public |
講義情報/Course Description |
主題および 達成目標(2,000文字以内) /Themes and goals(up to 2,000 letters) |
(a) 主題 知性の解明を目指す科学である認知科学は,哲学,言語学,心理学,人工知能学,脳科学などの諸科学と深く関わりつつ成立している学際的で総合的な学問領域です。日本では,文理という区分をこえて知性の本質に迫ろうという,このような学問領域が勢力をもつようになって30年ほどが経ち,世間的にも「認知」されるようになってきました。 本講義では,これまでの認知研究の成果を多面的に紹介し,人間の知性について考えるための手がかりをたっぷりと提供します。ただし,授業時間中の情報の処理だけで成立するような理解や認識は,ごく限られたものに過ぎません。そこから出発して,知性の問題について自ら考える力を養ってください(この「考える」というはたらきも,人間の知性において非常に論点の多いテーマです)。 認知科学は,特に心理学と関係が深く,今日,認知という観点は,心理学のほとんどの分野と関わっています。そこで本講義は,総合文化科目「心理学A」「心理学B」の上級コースという位置づけができます。特に,記憶,思考,知覚,知能等の話題を扱った「心理学B」との関係は強いものです。内容のバランスを考えて,本講義では,「心理学B」であまり触れていない,言語と学習の問題を主に取り上げます。 (b) 達成目標 言語を中心に認知機能の基本について理解します。認知科学の基礎知識を身につけるとともに,認知的なものの見方になじみ,様々な現象・活動に適用できるようにします。さらに,自ら文献や資料を調べ,考察を文章化する作業を行い,情報収集能力,批判的思考力を含む論理的・多面的思考力,文章表現力を養います。 |
---|---|
前もって履修 しておくべき科目(1,000文字以内) /Prerequisites(up to 1,000 letters) |
なし。予備知識は前提としません。なによりもまず好奇心と意欲。 |
前もって履修しておくこ とが望ましい科目(1,000文字以内) /Recommended prerequisites and preparation(up to 1,000 letters) |
「心理学A」「心理学B」。特に「心理学B」は,認知をテーマとしています。またⅠ類の専門科目である「コミュニケーション論」と関連があります。 |
教科書等(1,000文字以内) /Course textbooks and materials(up to 1,000 letters) |
特定の教科書は使用しない予定です。参考書については随時紹介・指示します。 |
授業内容と その進め方(2,000文字以内) /Course outline and weekly schedule(up to 2,000 letters) |
(a) 授業内容 以下に,具体的なトピックを示します。 以下に,具体的なトピックを示します。 第 1回 ガイダンス:認知科学の概念 第 2回 言語認知の基礎 第 3回 言語獲得と生得性 第 4回 言語の発達 第 5回 認知神経心理学的アプローチと言語 第 6回 言語認知の神経基盤 第 7回 知覚・感覚機能と言語 第 8回 言語の起源と進化 第 9回 言語と知識構造 第10回 比喩的認識と言語 第11回 書字言語の認知 第12回 書字言語の障害・困難 第13回 言語と身体性 第14回 言語と思考:言語相対性仮説 第15回 まとめ:現代社会と認知科学 (b) 授業の進め方 毎回,ひとつのトピックを取り上げ,配布資料に基づいて講義を行います。基礎的な知識,研究の方法論を解説するとともに,日常的な人間の営みとも広く関連づけながら検討してゆきます。毎回,レスポンスシートを書いてもらいます。 |
実務経験を活かした 授業内容 (実務経験内容も含む) /Course content utilizing practical experience |
|
授業時間外の学習 (予習・復習等)(1,000文字以内) /Preparation and review outside class(up to 1,000 letters) |
学習内容を復習し,他のソースと関連させつつ理解を深めてください。文献読解課題を課すことがあります。 |
成績評価方法 および評価基準 (最低達成基準を含む) (1,000文字以内) /Evaluation and grading (up to 1,000 letters) |
(a) 評価方法 平常点とテスト(学期末課題),それぞれほぼ60%,40%のウェイトで総合評価を行います。 (b) 評価基準 平常点は単に出席しているということではありません。どの程度しっかりと授業に取り組み自らの認識を深めたかを問題とします。また小テストを3回程度行います。 平常点は単に出席しているということではありません(教室に寝に来てもしかたないし,レポート書きに来てもしかたない)。どの程度しっかりと授業に取り組み自らの認識を深めたかを問題とします。必要に応じて,小テストを行います。 レポート,試験等において,他の文章の丸写し,コピペ,剽窃(他者の文章を自分のものとして無断で引用・発表すること)は不正行為です。このような行為があった場合,単位を認定しないことがあります。 (c) 補足 事情があって出席できない回が生じた学生向けに「補充課題」があります(資料を授業で配布)。 |
オフィスアワー: 授業相談(1,000文字以内) /Office hours(up to 1,000 letters) |
水曜日17:00-18:00のオフィスアワーには,原則として研究室にいます。来室する場合,なるべくメールでアポイントをとるようにしてください(Zoom可,必要があればこの時間以外にも対応します)。 |
学生へのメッセージ(1,000文字以内) /Message for students(up to 1,000 letters) |
学校で学んだ(はずの),いわゆる「知識」をいともたやすく忘れてしまう(ことが多い)というのも,認知科学的な知見のひとつです。知識を単純にインプットするより,自分なりに考えるためのレパートリー,ヒントを豊富に身につけるようにしてください。 |
その他 /Others |
授業は原則として電子機器類(スマホ、パソコン、タブレット等)の電源を切って受けてください。この授業では実習的内容として,パーソナリティテストや簡単な心理実験を行うことがあります。またこれらの結果について,個人を特定できない形で統計的な分析を行って,授業改善や学術的報告のために用いることがあります。このデータ利用への協力は任意のものなので(協力しないことによる不利益はありません),協力したくない場合は担当者まで連絡してください(成績評価終了後でも結構です)。 |
キーワード /Keywords |
認知科学,認知心理学,認知,心理学,脳,身体,進化,言語,学習,記憶,知覚,感覚,思考,障害,人工知能 |