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講義概要/Course Information |
科目基礎情報/General Information |
授業科目名 /Course title (Japanese) |
物理化学第二 | ||
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英文授業科目名 /Course title (English) |
Physical Chemistry Ⅱ | ||
科目番号 /Code |
CHM601r | ||
開講年度 /Academic year |
2025年度 | 開講年次 /Year offered |
3 |
開講学期 /Semester(s) offered |
後学期 | 開講コース・課程 /Faculty offering the course |
情報理工学域 |
授業の方法 /Teaching method |
講義 | 単位数 /Credits |
2 |
科目区分 /Category |
専門科目 | ||
開講類・専攻 /Cluster/Department |
Ⅲ類 | ||
担当教員名 /Lecturer(s) |
平田 修造 | ||
居室 /Office |
東6-635 | ||
公開E-mail |
shuzohirata@uec.ac.jp | ||
授業関連Webページ /Course website |
「遠隔授業に関する情報」を参照 | ||
更新日 /Last update |
2025/04/21 12:54:08 | 更新状況 /Update status |
公開中 /now open to public |
講義情報/Course Description |
主題および 達成目標(2,000文字以内) /Themes and goals(up to 2,000 letters) |
1.主題 これまでの先端材料開発は、多くの人材で膨大な時間をかけて行われていたが、近年はコンピューターの進化とともに、材料や化合物を戦略的に設計して作成する手法が取り入れられ、量子論や反応化学論を取り入れた計算と材料作製が協働することで、早い開発時間で高い付加機能を持つ化合物や材料が開発されてきている。 一方で分子や分子材料の講義においては、量子論や反応論などの内容は数学的な視点にとどまっている場合が多く、受講生が実験系にそれらを十分に活用していくイメージが十分にできていない問題がある。 この授業では、量子化学や反応速度論を化学や材料に展開していくことができるようになるための基礎に関して学ぶ。 2.達成目標 原子の電子状態や化学結合を理解するための方法論について学ぶことで、分子単体からの機能がどのように発生しているのかを理解する。さらに、分子間にまたがる現象を支配する物理化学因子に関して学習する事で、最終的な分子材料全体としての性能や機能がどのように生まれているのかまでのイメージを持つことができる。 |
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前もって履修 しておくべき科目(1,000文字以内) /Prerequisites(up to 1,000 letters) |
化学概論、基礎物理化学 |
前もって履修しておくこ とが望ましい科目(1,000文字以内) /Recommended prerequisites and preparation(up to 1,000 letters) |
化学概論、基礎物理化学 |
教科書等(1,000文字以内) /Course textbooks and materials(up to 1,000 letters) |
「アトキンス 物理化学要論第7版」 (P. W. Atkins・J. de Paula著、千原 秀昭・稲葉 章・ 鈴木 晴 訳、東京化学同人) 適宜別途配布する補足資料も用いて授業を行う |
授業内容と その進め方(2,000文字以内) /Course outline and weekly schedule(up to 2,000 letters) |
(a)授業内容 講義は教科書と配布プリントの両方を用いて行う。配布プリントは主に教科書の数式を用いた説明で難しいポイントを図を用いてイメージしやすくするために用いる。 第1回:化学反応や機能を制御・開拓する上で活躍する次世代情報物理化学 第2回:シュレーディンガー方程式・原子軌道 第3回:分子軌道(二原子分子・異なる2つの原子や分子の結合の場合) 第4回:電子遷移1 第5回:電子遷移2 第6回:スピンやスピン軌道相互作用 第7回:磁気共鳴 第8回:分子内反応速度論 第9回:計算科学1(量子化学計算) 第10回:分子間反応速度論(一次反応・二次反応) 第11回:分子間反応速度論(電子移動から見る二次反応1) 第12回:分子間反応速度論(電子移動から見る二次反応2) 第13回:分子間反応速度論(拡散までを含めた反応速度論) 第14回:分子間力 第15回:計算科学2(分子動力学計算) 期末試験 (b) 授業の進め方 本講義は、対面の講義で行います(2025年4月21日更新)。 各会ともGoogle Classroomで事前に授業で用いる補足スライドのpdfをアップしますので、ダウンロードして活用すること。講義では、補足スライドにプラスして板書いただく内容(重要な内容)もあります。(登録は遠隔授業に関する情報の項を参照) |
実務経験を活かした 授業内容 (実務経験内容も含む) /Course content utilizing practical experience |
有機合成や材料化学のゼミで卒論研究の実験を経験している4年次学生の聴講も、より高いレベルでの高性能材料作製の能力を身に着ける視点で望ましい。 |
授業時間外の学習 (予習・復習等)(1,000文字以内) /Preparation and review outside class(up to 1,000 letters) |
本授業では、数式をいじる物理化学から脱却し、実際にイメージでき活用する物理化学を目指した授業を行います。イメージできないものは実際に自分で活用していくことができませんので、配布プリントも活用した復習が重要です。4年次学生は自分の卒業研究などの中で関係する部分などは、主体的に考えてみることも重要です。 |
成績評価方法 および評価基準 (最低達成基準を含む) (1,000文字以内) /Evaluation and grading (up to 1,000 letters) |
提出課題や授業中の質疑応答(50%)と期末試験の成績(50%)によって決める。 期末試験はレポートとする場合がある。 課題に関しては5回程度の予定。 評価基準 (1)電子軌道の空間的な相互作用とその際の電子軌道のエネルギー変化の関係を理解している (2)電子遷移の確率と電子軌道の空間的な関係を理解している (3)分子内反応速度や分子間反応速度における熱力学的な平行論を説明することができる (4)分子間の化学反応の中に含まれる各物理化学要素を分けて説明することができる |
オフィスアワー: 授業相談(1,000文字以内) /Office hours(up to 1,000 letters) |
火曜、昼休み また、都合が悪い人は、事前に必ずメールでアポイントをとって下さい。なんでも相談にきて下さい。 |
学生へのメッセージ(1,000文字以内) /Message for students(up to 1,000 letters) |
本授業では、数式をいじる物理化学から脱却し、実際に材料の機能化にその物理化学がどう関係しているのかまでをイメージすることを目指した授業を行います。 |
その他 /Others |
化学、材料、生物の技術者や研究者が本授業の内容を実際の実験や仕事に使うことができると、将来の非常に大きな強みになります。授業では、各理論や考え方の実際の活用例や応用例を示しながら行いますので、内容を暗記するのではなく、実験を想定して活用する事を想像しながら受講してください。 |
キーワード /Keywords |
分子軌道法、計算科学、反応化学論、熱統計力学、スピン、固体材料機能 |